島根県:津和野コース(トップ / 環境・県土づくり / 自然・景観・動物 / 自然環境 / 島根の自然公園・保護・観察 / しまねの中国自然歩道)
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津和野コース
津和野は島根県の西南端に位置し、山口県と県境を接する古くからの地方政経文化の中心地で、山陰の小京都ともいわれ、現在も昔ながらのたたずまいを残している。町の中央を流れる津和野川をはさんで、東に青野山(あおのやま)、地倉沼(ちくらぬま)、西に城山がそびえる景勝の地で、町には数多くの史跡等もある。
津和野コースは、津和野町徳次(とくじ)の県境で中国自然歩道の山口県ルートを受け、津和野町の中心部を通って津和野町(旧日原町)左鎧(さぶみ)に至る延長約35kmのコースで、このうち地倉沼、青野山、津和野城のモデルコースは、歩きながら史跡、森や川、野鳥のさえずりなど自然環境と歴史が楽しめる絶好の自然歩道となっている。
津和野城モデルコース
●鷲原(わしはら)八幡宮
鎌倉鶴ヶ丘八幡宮を勧請したもので、喜慶元年(1387年)社殿が建立された。社殿、桜門は鎌倉時代の神社建築様式をとどめており、県の文化財に指定されている。一帯は鷲原公園となっている。
●流鏑馬(やぶさめ)の馬場
鎌倉鶴ヶ丘八幡宮の馬場を模した全長270mの広大な馬場で、鷲原八幡宮の境内にあり、日本にただひとつ原形を残す貴重な文化財として、県の指定史跡になっている。
●津和野城跡
三本松城、蕗(ふき)城とも呼ばれ、鎌倉時代吉見氏が築城し、以後坂崎氏、亀井氏の居城として受け継がれた。中世の代表的な山城として国の史跡に指定されており、現在は、石塁を残して昔の面影をとどめ、城跡からは津和野の街並が望め絶景である。
●嘉楽園
亀井家の藩邸お庭跡で、入口には、物見櫓、馬場先櫓があり、藩政時代の遺構として貴重なものである。中央に亀井氏最後の名君これみの頌徳碑があり、これみの高徳を後世に伝えている。
●太鼓谷稲成(たいこだにいなり)神社
江戸時代、亀井氏が津和野城の鎮護と藩民の安穏を祈念して創建したもので、日本五大稲荷の一社に数えられている。開運、産業の守護神として、西日本全域にその崇敬者を集めている。
●津和野の街並
津和野は亀井藩の城下町として栄え、古い街並が残っている。町には森鴎外(もりおうがい)、西周(にしあまね)の旧居、キリシタン殉教史跡等50指に余る文化財を有し、鷺舞(さぎまい)は国の無形文化財である。
青野山モデルコース
●青野山
その女性的な容姿から別名妹山とも呼ばれ、海抜907m、白山火山帯に属する典型的なトロイデ型火山で、山頂からは津和野の街並や日本海が望め、四季を通じて多くの人々に親しまれている。
地倉沼モデルコース
●地倉沼(ちくらぬま)
青野山火山群に属する地倉山の爆裂火口に湛水してできた沼と言われ、ハンノキ、カワヤナギなど水辺植生が豊富で、沼にはモリアオガエルが生息している。周辺には、マムシが多いので、歩くときは細心の注意が必要である。
●鍋山(なべやま)
青野山火山群に属する非常に小さい火山であるが、典型的な火山地形を示し、その形から鍋山と呼ばれている。
●モリアオガエル
地倉沼に生息する日本固有のカエルで、体は鮮緑色である。6月の梅雨の頃になると、産卵を始め、沼地のそばのカワヤナギの枝に白いあわ状の卵塊がぶらさがる。