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ヒスタミンの生成と遊離ヒスチジンの変化に対する魚介類の保存温度の影響 | CiNii Research

説明

ヒスタミンは、主に赤身魚において、不適切な管理が行われた結果、ヒスタミン生成菌が生成するヒスチジン脱炭酸酵素により、遊離ヒスチジンから生成される食中毒の原因物質である。本研究では、市販の魚介類について、魚介類中のヒスタミンおよび遊離ヒスチジン含量を調べるためのモデル試料を調製し、それぞれ5 ℃、10 ℃または25 ℃の温度で、1日、2日、4日または7日間保存する保存試験を行った後、各モデル試料中のヒスタミン含量と遊離ヒスチジン含量を分析した。その結果から、生成したヒスタミン量と遊離ヒスチジン量の変化について研究を行った。保存試験の結果、赤身魚の他、白身魚やその他魚介類において、ヒスタミンの生成と遊離ヒスチジン量の減少が確認された。また保存後に生成されたヒスタミン量は、遊離ヒスチジン量に近い量であることが確認され、保存試験におけるヒスタミン量と遊離ヒスチジン量の変化に相関性が確認された。このことから、魚介類の遊離ヒスチジン量を調べることで、その魚介類を保存した時に生成されるヒスタミンの最大量を予測することができると考えられた。