「大西亜玖璃」声優インタビュー&ミニグラビア【声優図鑑】 | ダ・ヴィンチWeb
- ️Sat Sep 18 2021
編集部が注目する声優に、仕事に向き合う気持ちからプライベートまでをじっくり伺い、撮り下ろしのミニグラビアを交えて紹介する人気企画「声優図鑑」。
第199回となる今回は、『消滅都市』レナ役/アイドルユニット・SPR5のメンバーとして活動し、「ラブライブ!」虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会では上原歩夢役を演じる大西亜玖璃さんです。
――今年の春に『消滅都市』のアニメ化が発表され、ファンの間に喜びの声が広がっています。このゲームでレナ役を演じてみてどうでしたか?
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大西:レナちゃんは自信がない女の子なんですけど、いつでも明るく元気でいようと頑張っているところが可愛いと思うので、私の引き出しにある「可愛い」と思うことを120%出していけたら、と思いながら演じています。
――ゲームから派生したアイドルユニット・SPR5としても、単独イベントを開催するなど活躍していますね。
大西:最初はレナちゃんを演じることしか頭になかったので、キャストもリアルデビューして活動していきますって聞いた時は、どうしよーって(笑)。心配性のレナちゃんと同じように、自分にできるかどうか不安でしたけど、メンバーの顔合わせをした時に、この5人だったら楽しく仲良くやっていけそうだなって思いました。
――レナに親近感を感じる部分はありますか?
大西:レナちゃんはドジっ子なんですけど、私もドジをすることが多くて。仕事に行くぞって家を出た時に壁にバンって手をぶつけちゃったり、誕生日の日に電車を降りた時、バーンってコケちゃった時は本当に恥ずかしかったな。誕生日だから嬉しくて舞い上がってたんでしょうね(笑)。
――なかなかのドジっ子ぶりで(笑)。この夏にSPR5の1stシングル『ノンコンプリートノーツ』がリリースされましたが、聴きどころは?
大西:デビューシングルにふさわしいインパクトのある曲で、『消滅都市』の世界観が入っているのが最大の魅力だと思います。暗闇の中に一筋の光が差し込むような雰囲気というか…。歌詞には、ゲームに登場するタマシイたちの想いやメンバーの気持ちがリンクしていて、この作品が好きな人なら鳥肌が立つくらい、感動してもらえる歌に仕上がっていると思います。

――振り付けも印象的です。
大西:そうですね。「その胸に突き刺そう」っていう最後のサビは、それぞれの夢に向かって指を差すっていう振り付けになっていて、すごく印象的でした。
――SPR5の活動でこれから注目してほしいことは?
大西:ゲーム内では、武道館ならぬ武術館っていう会場でライブを成功させて、夢の向こう側へいくっていうのが彼女たちの目標だったんですが、それが叶えられることがなく…。だから、私たちが武道館でライブをするっていう大きな目標を持って、彼女たちの代わりに夢を叶えたいって思っています。
――「ラブライブ!」虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会では上原歩夢役を。このキャラクターにどんな魅力を感じる?
大西:本当に心の優しい女の子です。人のいいところを拾い上げて、たとえ良くないところがあっても、優しい笑顔と包容力で包み込んでくれるような。この子も、レナちゃんと同じように自信満々なタイプではなくて、でも、できない子ではないんですよ。できる部分をひけらかさずに、自分は普通だからって言いながら努力をして、本当に一歩ずつだけど成長しているところが本当にすごいと思うし、尊敬しています。
――コツコツタイプなんですね。ちなみに大西さんは?
大西:私も一緒ですね。天才です!ていうタイプではないし、夏休みの宿題を一気にやるタイプでもなくて。コツコツと一つずつクリアしていくタイプなので、そういうところは似ているのかなと思います。
――歩夢は、初の幼馴染キャラでもあって。
大西:ユーザーの「あなた」と幼馴染なんです。だから、いつでも身近な存在でいられるように心がけています。すぐそばにいて、名前を呼べばすぐに会えるような女の子でありたいと思っています。

――これからの可能性に満ちあふれた作品だと思いますが、今後の活動で楽しみにしていることは?
大西:μ’sさんやAqoursさんと同様に、ゲームのストーリーとリンクするようなライブができたら嬉しいですね。ただ、先輩方と違うのは、まだ部ではなくて同好会なんですよ。しかも個人の活動で。個人だからこそ、他のメンバーと揃えるのではなく、歩夢ちゃんを全面に出してアピールできるのが強みかなあと思っていて。歩夢ちゃんが一番魅力的に見える衣装や選曲や振る舞いを、皆さんにお届けできるんじゃないかなあと思います。
――大西さんは、かの有名な全日本国民的美少女コンテストのファイナリストという経歴をお持ちですが、声優を目指したきっかけは?
大西:本当に目指そうと思ったのは高校3年生の時です。もともと芸能活動をしていて、中学2年くらいからアニメや声優さんに興味を持ち出して、その時は一ファンとして楽しんでいたんですけど、進路を決める時、大学に行く気持ちになれなかったんです。学びたいことがないのに進学するより、本当にやりたいことを勉強したいなって思いました。周りからは女優さんへの道もすすめてもらいましたけど、最終的には一番やりたい声優の道を選びました。もともと、自分じゃない誰かの人生を生きたら楽しいだろうなあっていう変身願望もすごくあったので。
――変身願望というと、どんなジャンルで?
大西:魔法少女系で、『カードキャプターさくら』が一番好きです。さくらちゃんって、敵を倒して世界を救う魔法少女とは違って、カードとお友だちになって、悪いことをしている人たちの心を静めていくんですよ。その優しさにぐっときて…。私は、敵と戦うことが現実にあったら怖くて逃げちゃうタイプだと思うので、戦うより仲良くなるほうがいいなあって思います(笑)。変身願望でいうと、さくらちゃんは知世ちゃんが作ってくれた服にいつも着替えていて、そういうところも好きです。
――違う自分になるっていう意味では、いろんな服を着るという楽しみ方もありますよね。
大西:私もお洋服が大好きで、周りの子が着ている服のブランドが当てられるくらい(笑)。An MILLEとかtitty&Co.みたいな、大人っぽいカジュアルとか、フリフリのLIZ LISAとか、原宿っぽいちょっとロックな服も、時々着ると楽しいです。

――かなり洋服にくわしそう! 他に影響を受けたアニメは?
大西:絵がめちゃくちゃキレイな京都アニメーションさんのアニメが大好きで、その中でも好きなのは『けいおん!』と『涼宮ハルヒの憂鬱』。『けいおん!』は、私は共学で女子校にずっと憧れていて、放課後に女の子たちがゆったりまったりお菓子を食べるのを見るのが好きで、しかも、5人とも可愛いっていいですよね(笑)。『涼宮ハルヒの憂鬱』は、私も好奇心があるほうなので、ハルヒみたいに周りを巻き込みながらいろんな人と出会っちゃうのは面白い人生だなあと思いながら見てました。
――趣味はカラオケだそうですが、どんな曲を歌うの?
大西:アニソンも歌うし、最近は松田聖子さんの歌が好きです。必ず歌うのは『渚のバルコニー』。『瞳はダイヤモンド』とか『夏の扉』も、すごく好きです。
――歌うことは小さい時から好きだった?
大西:すごく好きでした。学校で友だちと、テストが終わったらカラオケに行こうって約束したり、中学1年の合唱コンクールでソロパートに推薦された時は嬉しかったですね。積極的に前に出るほうではないけど、人前で歌うのは好きでした。
――最近よく聴いている音楽は?
大西:ジャンルを問わず聴きますが、最近多いのは乃木坂46です。『君の名は希望』のカップリングの『ロマンティックいか焼き』を毎日聴いてます。王道アイドルソングで、歌詞も曲調も大好き。好きな人とイカ焼き食べたい…ていうのが少女漫画みたいでキュンキュンします(笑)。

――特技の一つは「人の良い所を見つけること」。大西さんのお話を振り返ると、上原歩夢の話や、『カードキャプターさくら』のさくらちゃんの話の時にも、「人の良くない部分があったとしても受け止める」と話していました。これはご自身のこだわりでもあるんですね。
大西:そうですね。人が好きなことを理由に、この業界に入りたいと思ったくらいです。自分が持っていないこととか、使ったことがない言葉の選び方を見つけると、いいなあと思います。どんな人にもいいところってたくさんあると思うので、もし見つけたら相手に直接伝えちゃいます(笑)。
――言われたほうは嬉しいですよ。声優仲間で仲がいいのは?
大西:いっぱいいますが、週に1度か2度、必ず会うのは同期の内田秀ちゃん。いいお店を見つけたら一緒に出かけたりして、こんなに心を開いて喋れる子に東京で出会えてよかったなと思います。SPR5のメンバーも、ダンスレッスンの後にご飯を食べに行ったり。『ラブライブ!』だと、村上奈津実ちゃんと田中ちえ美ちゃんと一緒にいる時間が本当に楽しくて、ツッコミが本当にいいタイミングなんですよ(笑)。
――これから声優として力を入れていきたいことを教えてください!
大西:まずは目の前にあるお仕事で皆さんに楽しんでもらえるように、頑張りたいです。今はまだプレッシャーに負けそうになるし、どうしようって思うことが多いけど、ちょっとずつ自信をつけて、自分も楽しんでお仕事ができるようになりたいです。先輩方を見ていると、自信を持っていらっしゃる方が多いので、私も、自信をバーンと表に出して、それを認めてもらえるような声優を目指しています。
――最後に、読者へのメッセージを。
大西:私のことを少しでも知ってもらえたでしょうか。もっとレベルアップして、皆さんに楽しんでいただけるように一つ一つ頑張りますので、温かく見守ってもらえたら嬉しいです。これからも、よろしくお願いします!
――ありがとうございました!
次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

大西亜玖璃
◆撮影協力
取材・文=吉田有希、撮影=山本哲也、制作・キャスティング=吉村尚紀「オブジェクト」