イラン海軍 - Wikipedia
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イラン海軍(イランかいぐん、ペルシア語: نیروی دریایی ارتش جمهوری اسلامی ایران )は、イラン・イスラム共和国軍を構成する軍隊の一つであり、ペルシャ湾の海上防衛を主な任務としている[1]ほか、カスピ海におけるイラン領海の防衛も任務に含まれる。
約1万8000人の海兵と157隻の軍艦を有している[1]。現在の海軍司令官は シャハラム・イラニ提督(准将)である。
海軍司令部は、内陸に位置する首都テヘランに置かれている。艦隊はペルシャ湾沿いに配備された南方艦隊(英語版)と、カスピ海沿いに配備された北方艦隊(英語版)に分かれており、主な軍港は、ペルシャ湾に面したバンダレ・アッバースや、カスピ海に面したバンダレ・アンザリーにある。
2018年1月、カスピ海を担当する北部艦隊に所属していたモッジ型フリゲート「ダマーヴァンド」が、嵐のため防波堤に衝突し、浸水・沈没した[2][3]。
2020年5月10日、演習中にモッジ型フリゲート「ジャマラン」が発射した艦対艦ミサイルが、誤ってヘンディジャン級支援艦「コナラク」に命中。沈没は免れたが、19名が死亡、15名が負傷した[4][5]。「コナラク」は標的の設置を担当していたが、設置後に十分な距離をとっていなかったとされる[4][5]。
2021年6月2日、補給艦「カーグ」が航行中に火災となり、イラン南部のジャースク沖で沈没した。死者は出なかったが、33名が負傷した[6]。
2024年7月、モッジ型フリゲート「サハンド」が、バンダレ・アッバース港で修理中に転覆・沈没した[3]。
- 潜水艦×20(+2隻)
- フリゲート×7(+2隻)
- コルベット×3
- バヤンドゥー級フリゲート×2
- ハムゼー(英語版)
- ミサイル艇×23
- 哨戒艇×62(高速艇を含む)
- 補給揚陸艦×4
- 戦車揚陸艦×2(-3隻)
- 揚陸艇×6
- ホバークラフト×6
- 給水艦×4
- 母艇×12
- 補給艦×1
- 給油艦×2
- 支援艦×7
- 艦載ヘリコプター×18
- 陸上固定翼機×30
- 陸上ヘリコプター×40
その他にもUCAV(無人ドローン)などを多数保有している[1]。
- ^ a b c “Islamic Republic of Iran Navy (2023)” (英語). www.wdmmw.org. 2023年11月27日閲覧。
- ^ “イランがカスピ海に駆逐艦を配備”. 世界の艦船 (2023年12月19日). 2024年8月9日閲覧。
- ^ a b “Iranian warship that sank during repairs now retrieved”. marineindustrynews.co.uk (2024年7月19日). 2024年8月9日閲覧。
- ^ a b “イラン海軍、演習でミサイルを自軍の船に誤射 19人死亡”. BBC (2020年5月11日). 2025年1月18日閲覧。
- ^ a b “イラン海軍、演習中に艦艇を誤射 19人死亡、15人負傷”. AFP (2020年5月11日). 2025年1月18日閲覧。
- ^ “イラン海軍の補給艦が沈没”. 世界の艦船 (2021年6月17日). 2024年8月9日閲覧。