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メイショウハリオ - Wikipedia

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メイショウハリオ

第45回帝王賞
(2022年6月29日)

欧字表記 Meisho Hario[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 栗毛[1]
生誕 2017年2月25日(8歳)[1]
パイロ[1]
メイショウオウヒ[1]
母の父 マンハッタンカフェ[1]
生国 日本の旗 日本北海道浦河町[1]
生産者 三嶋牧場[1]
馬主 松本好雄[1]
調教師 岡田稲男栗東[1]
競走成績
生涯成績 28戦9勝[1]
中央:19戦6勝
地方:9戦3勝
獲得賞金 5億1330万5000円[1]
中央:1億9830万5000円
地方:3億1500万円
(2025年2月23日現在)
WBRR I115 / 2022年[2]
I117 / 2023年[3]

勝ち鞍

JpnI 帝王賞 2022年・2023年
JpnI かしわ記念 2023年
GIII みやこS 2021年
GIII マーチS 2022年
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メイショウハリオ(欧字名:Meisho Hario2017年2月25日 - )は、日本競走馬[1]。主な勝ち鞍は2022年2023年帝王賞連覇、2023年のかしわ記念

馬名の意味は、冠名+世界一速いハリオアマツバメより[4]

デビューは遅く、3歳となった2020年4月5日阪神の3歳未勝利(ダート1400m)でデビューし5着。2戦目で初勝利を挙げるも、その後は勝ちきれないレースが続いた。

10月17日京都の3歳以上1勝クラス(ダート1400m)で2勝目を挙げ、休養に入る。

1月23日の小倉城特別では道中後方待機から直線で鋭く脚を伸ばすと最後はメイショウヨカゼとの追い比べをクビ差で制し3勝目をマークする。

5月2日の天満橋ステークスでは10着と大敗するも、5月30日の薫風ステークスでは中団追走から直線で先行した各馬を差し切って快勝しオープン入りする。

ジュライステークスと太秦ステークスを共に2着とした後、初の重賞となった11月7日のみやこステークスは中団のやや後ろでレースを進めると直線で馬群を割って抜け出し、外から追い込んできたロードブレスとの叩き合いをハナ差で制し重賞初制覇を果たすとともにチャンピオンズカップの優先出走権を獲得した[5]。初のGI出走となったチャンピオンズカップは道中中団からレースを進めたが7着に敗れた。

5歳初戦となったマーチステークスは後方から、直線で外から一気に伸び、一旦抜け出していたケンシンコウを半馬身差し切って優勝、重賞2勝目を飾った[6]

続いて、GIII平安ステークスに出走。前年のJRA賞最優秀ダートホースであるテーオーケインズ、前年の優勝馬オーヴェルニュに次ぐ3番人気に推された。道中は中団位置につけ、最後の直線で馬場の真ん中から末脚を伸ばしたもののテーオーケインズから0秒8遅れた3着に敗れた[7]

続いて、6月29日に大井競馬場で行われたJpnI帝王賞に出走。初の地方競馬参戦であった。1番人気のテーオーケインズが単勝1.5倍の圧倒的支持を受けるなか、5番人気に推された。道中は競り合う先団の後ろでレースを進め、直線に入って抜け出し内を突いた3番人気チュウワウィザードにクビ差をつけ優勝。GI級競走初制覇を果たした。岡田稲男調教師にとってもGI級競走は初勝利。馬主の松本好雄2013年メイショウマンボエリザベス女王杯を勝利して以来の平地GI級競走制覇となった[8]。鞍上の浜中俊は「テーオーケインズの後ろで競馬をしようと思っていたので、思いのほか道中は理想通りの展開で、直線に向くまでは自分の中で一番理想的なプランで来ていたので、最後は頑張ってくれという感じで追っていました」「今日のメンバー相手に勝てた、というのは本当に大きな自信になったので、次のレースにも期待したいです」と振り返った[9]

秋初戦として、11月3日に盛岡競馬場で行われたJBCクラシック(JpnI)に出走。道中は勝ち馬テーオーケインズを見ながら追走したが、勝負どころでやや離される型に。じわじわと伸びたが見せ場を作ることは出来ず、5着に敗れた[10]

続いて12月29日に大井競馬場で行われた東京大賞典(GI)に出走。道中は中団の外で折り合いに専念。向正面で一気に上昇したサンライズホープとリンゾウチャネルを行かせてからゴーサインを出す。直線入り口では突き抜けるようなシーンもあったが、最後はウシュバテソーロノットゥルノに次ぐ3着に敗れた。鞍上の浜中は「道中で捲ってくる馬がいるとは想定していた。うまくやり過ごせたし、直線の勢いもついたが、後ろの馬にもっといい脚を使われた」と悔しさを滲ませた[11]

6歳初戦として、2月19日に東京競馬場で行われたフェブラリーステークス(GI)に出走。4番人気で迎えたレースでは、スタートでバランスを崩し落馬寸前のアクシデント。大きく遅れた最後方からという苦しい展開になるも、最後の直線で猛然と追い上げてレモンポップレッドルゼルに次ぐ3着に食い込んだ。鞍上の浜中俊は「馬の感じはここ数戦では一番良かったです。狙っていったんですけどね。ゲートでつまずいて、カバーするのが騎手の役目なんですけど…。ラストはいい脚を使ってくれたので、本当にもったいなかったです。申し訳ないです」とコメントした[12]

続いて、5月4日に船橋競馬場で行われたJpnIかしわ記念に出走。2番人気で迎えたレースでは五分のスタートから後方に位置取り、第3、第4コーナーを大外回し直線入口にてその内を突いたタガノビューティーをクビ差で抑え1着。GI級競走2勝目を挙げた[13]

続いて、6月28日に大井競馬場で行われた連覇の掛かる帝王賞に出走。2番人気で迎えたレースでは五分のスタートから中団後方に位置取り、終いの脚に賭ける策を取る。3~4コーナー中間で外に持ち出して追い込み、内で粘るクラウンプライドをハナ差で抑え1着。帝王賞史上初の連覇を達成した[14]

2月24日のサウジカップに出走する予定だったが歩様に異常を感じ出走取消になった。

以下の内容は、JBISサーチ[15]およびnetkeiba.com[16]の情報に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2020.4.5 阪神 3歳未勝利 ダ1400m(良) 16 7 13 50.2(11人) 5着 1:25.9(36.8) 0.8 菱田裕二 56 ワイドカント 502
4.18 福島 3歳未勝利 ダ1700m(稍) 15 2 2 2.1(1人) 1着 1:49.2(38.5) -0.3 菱田裕二 56 (リュウグウハヤブサ) 494
5.16 京都 3歳1勝クラス ダ1800m(重) 16 3 5 52.5(11人) 10着 1:51.5(35.7) 1.2 松若風馬 56 サンライズホープ 500
8.23 小倉 3歳上1勝クラス ダ1700m(重) 16 3 6 19.2(7人) 3着 1:43.8(36.5) 0.2 菱田裕二 54 リリーミニスター 496
9.6 小倉 3歳上1勝クラス ダ1700m(重) 15 4 7 6.1(3人) 5着 1:44.3(36.2) 1.1 酒井学 54 スマートアリエル 502
9.26 中京 3歳上1勝クラス ダ1400m(稍) 14 4 6 2.6(1人) 4着 1:24.6(36.7) 0.9 菱田裕二 55 サンライズラポール 500
10.17 京都 3歳上1勝クラス ダ1400m(重) 16 2 3 5.1(2人) 1着 1:23.3(35.9) 0.0 藤岡康太 55 (ティートラップ) 502
2021.1.23 小倉 小倉城特別 2勝 ダ1700m(重) 16 8 16 10.0(5人) 1着 1:43.6(36.3) -0.1 西村淳也 56 (メイショウヨカゼ) 504
5.2 阪神 天満橋S 3勝 ダ1400m(稍) 16 2 4 16.3(8人) 10着 1:24.7(36.5) 0.8 松若風馬 55 スズカフェスタ 504
5.30 東京 薫風S 3勝 ダ1600m(良) 16 6 12 15.9(5人) 1着 1:36.8(36.2) -0.2 横山和生 57 (バンブトンハート) 506
7.17 福島 ジュライS L ダ1700m(良) 15 2 2 5.6(2人) 2着 1:44.8(37.1) 0.8 田辺裕信 56 ケンシンコウ 500
10.16 阪神 太秦S OP ダ1800m(良) 16 3 6 11.7(8人) 2着 1:51.3(37.4) 0.0 岩田康誠 56 ライトウォーリア 508
11.7 阪神 みやこS GIII ダ1800m(良) 16 2 3 13.0(5人) 1着 1:50.8(37.9) 0.0 浜中俊 56 ロードブレス 510
12.5 中京 チャンピオンズC GI ダ1800m(良) 16 8 15 24.8(10人) 7着 1:51.1(36.6) 1.4 浜中俊 57 テーオーケインズ 508
2022.3.27 中山 マーチS GIII ダ1800m(重) 16 6 12 5.8(2人) 1着 1:50.2(36.5) -0.1 浜中俊 57 (ケンシンコウ) 492
5.21 中京 平安S GIII ダ1900m(良) 16 3 5 7.0(3人) 3着 1:57.8(36.4) 0.8 浜中俊 57 テーオーケインズ 506
6.29 大井 帝王賞 JpnI ダ2000m(良) 9 8 9 19.2(5人) 1着 2:03.3(37.0) 0.0 浜中俊 57 チュウワウィザード 500
11.3 盛岡 JBCクラシック JpnI ダ2000m(良) 15 4 6 5.7(3人) 5着 2:03.3(36.7) 1.2 浜中俊 57 テーオーケインズ 504
12.29 大井 東京大賞典 GI ダ2000m(良) 14 4 5 2.3(1人) 3着 2:05.8(38.2) 0.8 浜中俊 57 ウシュバテソーロ 502
2023.2.19 東京 フェブラリーS GI ダ1600m(良) 16 3 6 10.7(4人) 3着 1:36.2(35.8) 0.6 浜中俊 58 レモンポップ 508
5.4 船橋 かしわ記念 JpnI ダ1600m(良) 13 2 2 3.2(2人) 1着 1:39.3(37.2) -0.1 浜中俊 57 タガノビューティー 505
6.28 大井 帝王賞 JpnI ダ2000m(良) 12 4 4 3.9(2人) 1着 2:01.9(36.4) 0.0 浜中俊 57 クラウンプライド 502
11.3 大井 JBCクラシック JpnI ダ2000m(良) 10 7 7 2.3(1人) 4着 2:06.5(38.8) 1.4 浜中俊 57 キングズソード 503
12.3 中京 チャンピオンズC GI ダ1800m(良) 15 2 2 15.9(6人) 5着 1:51.3(37.3) 0.7 浜中俊 58 レモンポップ 508
2024.2.24 KAA サウジC G1 ダ1800m(Fs) 15 8 出走取消 浜中俊 57 Senor Buscador 計不
6.26 大井 帝王賞 JpnI ダ2000m(稍) 13 7 11 10.9(5人) 9着 2:09.3(39.9) 2.4 浜中俊 57 キングズソード 502
9.25 船橋 日本テレビ盃 JpnII ダ1800m(良) 13 8 13 15.3(4人) 3着 1:53.9(39.2) 1.1 浜中俊 57 ウィリアムバローズ 499
11.4 佐賀 JBCクラシック JpnI ダ2000m(良) 11 3 3 6.4(4人) 2着 2:08.8(37.3) 0.8 浜中俊 57 ウィルソンテソーロ 501
2025.2.23 東京 フェブラリーS GI ダ1600m(良) 16 3 6 68.1(11人) 6着 1:36.3(35.5) 0.8 浜中俊 58 コスタノヴァ 508
  • 競走成績は2025年2月23日現在
メイショウハリオ血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 シアトルスルー系
[§ 2]


*パイロ
Pyro
2005 黒鹿毛

父の父

Pulpit
1994 鹿毛
A.P. Indy Seattle Slew
Weekend Surprise
Preach Mr. Prospector
Narrate

父の母

Wild Vision
1998 鹿毛
Wild Again Icecapade
Bushel-n-Peck
Carol's Wonder Pass the Tab
Carols Christmas


メイショウオウヒ
2008 黒鹿毛
マンハッタンカフェ
1998 青鹿毛
*サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
*サトルチェンジ Law Society
Santa Luciana

母の母

*アルペンローズ
Alpine Rose
1999 黒鹿毛
Kris S. Roberto
Sharp Queen
Amizette *フォーティナイナー
Courtly Dee
母系(F-No.) アルペンローズ(USA)系(FN:A4) [§ 3]
5代内の近親交配 Mr. Prospector 4 × 5 = 9.38%、Hail to Reason 5 × 5 = 6.25% [§ 4]
出典
  1. ^ [17][18]
  2. ^ [18]
  3. ^ [18]
  4. ^ [17][18]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o メイショウハリオ”. JBISサーチ. 公益財団法人日本軽種馬協会. 2023年11月3日閲覧。
  2. ^ The LONGINES World's Best Racehorse Rankings For 3yos and upwards which raced in 2022”. 国際競馬統括機関連盟. 2023年1月18日閲覧。
  3. ^ The LONGINES World's Best Racehorse Rankings For 3yos and upwards which raced in 2023”. 国際競馬統括機関連盟. 2024年1月26日閲覧。
  4. ^ 競走馬情報 - メイショウハリオ”. 日本中央競馬会. 2023年11月3日閲覧。
  5. ^ 【みやこS結果】5番人気メイショウハリオがロードブレスとのハナ差の大接戦を制す”. netkeiba.com (2021年11月7日). 2021年11月14日閲覧。
  6. ^ 【マーチS結果】メイショウハリオがゴール寸前差し切り重賞2勝目 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2022年4月21日閲覧。
  7. ^ “【平安S】メイショウハリオは末脚伸ばすも3着 浜中「展開を考えると、よく詰めています」” 2022年5月28日閲覧。
  8. ^ “【大井・帝王賞結果】メイショウハリオが並み居る強豪を退けJpnI初制覇、前年覇者テーオーケインズは4着に敗れる”. 株式会社ネットドリーマーズ 2022年6月30日閲覧。
  9. ^ “【帝王賞レース後コメント】メイショウハリオ浜中俊騎手ら”. 株式会社ネットドリーマーズ 2022年6月30日閲覧。
  10. ^ “【盛岡・JBCクラシック結果】テーオーケインズが貫録の押し切りでGI/JpnI・3勝目”. 株式会社ネットドリーマーズ 2023年2月20日閲覧。
  11. ^ “【東京大賞典】3着メイショウハリオ 帝王賞覇者の意地、浜中「後ろの馬にもっといい脚を使われた」”. 株式会社ネットドリーマーズ 2023年2月20日閲覧。
  12. ^ “【フェブラリーS】スタートで致命的ロスのメイショウハリオ3着 浜中「本当にもったいなかった」” 2023年2月20日閲覧。
  13. ^ “【船橋・かしわ記念結果】メイショウハリオが追い込みを決めて優勝 昨年の帝王賞に続くJpnI・2勝目” 2023年6月28日閲覧。
  14. ^ “【大井・帝王賞結果】メイショウハリオが差し切りV!史上初の連覇達成” 2023年6月28日閲覧。
  15. ^ メイショウハリオ 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年11月3日閲覧。
  16. ^ メイショウハリオの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2023年11月3日閲覧。
  17. ^ a b メイショウハリオ 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年12月13日閲覧。
  18. ^ a b c d メイショウハリオの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2021年12月13日閲覧。