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ラブカンプー - Wikipedia

ラブカンプー

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ラブカンプー

2019年シルクロードS

欧字表記 Love Kampf
香港表記 愛情之戰
品種 サラブレッド
性別
毛色 黒鹿毛
生誕 2015年4月11日(10歳)
死没 (存命)
登録日 2017年7月20日
抹消日 2020年12月23日
ショウナンカンプ
ラブハート
母の父 マイネルラヴ
生国 日本の旗 日本北海道日高町
生産者 奥山博
馬主 増田陽一
調教師 森田直行栗東
競走成績
生涯成績 35戦3勝
中央:34戦3勝
地方:1戦0勝
獲得賞金 1億7712万4000円

勝ち鞍

GIII CBC賞 2020年
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ラブカンプー(英:Love Kampf)は、日本競走馬。主な勝鞍は2020年のCBC賞(GIII)。

馬名の由来は冠名+父名より[1]

栗東森田直行厩舎に入厩し、2歳(2017年)8月にデビュー。3戦連続2着の後、4戦目で初勝利を飾る。

翌2018年、年明け2戦目のかささぎ賞(500万下)を、1番人気に応えて逃げ切り勝ちし2勝目[2][3]。重賞初挑戦となったフィリーズレビュー(GII)、続くアーリントンカップ(GIII)は共に2桁着順に敗れたが、次走の葵ステークス(重賞)で2着に入ると、アイビスサマーダッシュ(GIII)2着、北九州記念(GIII)3着と重賞での好走を続ける。9月のセントウルステークス(GII)では2番人気に推されてのファインニードルの2着[4]スプリンターズステークス(GI)では11番人気まで人気を落とすもファインニードルにクビ差の2着に入る活躍を見せた[5]

しかし翌2019年は調子を落とし[6]、年明け初戦のオーシャンステークスで2番人気ながら最下位の18着に大敗。その後も大差で敗れるレースを重ね、年内最終戦の京阪杯(GIII)で9着に入るまで8戦連続の2桁着順が続く結果となった。

翌2020年も初戦から11着、16着、13着、16着と大敗が続き、5月には初のダート戦となるかきつばた記念に出走したがここも10着に敗れた。しかし次走の韋駄天ステークスで1着馬から0.6秒差の7着に入り6戦ぶりの1桁着順に入ると、斎藤新鞍上で出走した7月のCBC賞では13番人気ながら内枠と51kgの軽ハンデを活かし逃げ切って優勝[7]。約2年5か月ぶりの勝利を重賞初制覇で飾る[8]と共に、鞍上の斎藤にとってもデビュー2年目での重賞初制覇となった[9]

その後は二桁着順が続き、12月19日のタンザナイトステークス12着を最後に現役を引退することになった。引退後は生まれ故郷の奥山牧場で繁殖牝馬となる[10]

以下の内容はnetkeiba.comの情報[11]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上がり3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2017.8.5 小倉 2歳新馬 芝1200m(良) 13 5 6 8.8(5人) 2着 1:08.7(34.9) 0.0 浜中俊 54 バーニングペスカ 428
9.3 小倉 2歳未勝利 芝1200m(良) 17 1 2 1.4(1人) 2着 1:09.2(35.2) 0.2 浜中俊 54 アンヴァル 430
9.24 阪神 2歳未勝利 芝1400m(良) 13 5 6 2.6(2人) 2着 1:22.2(35.3) 0.3 M.デムーロ 54 ダノンスマッシュ 432
10.14 京都 2歳未勝利 芝1200m(良) 9 8 8 1.4(1人) 1着 1:09.1(34.8) -0.4 川田将雅 54 (ガウル) 428
2018.1.14 京都 紅梅S OP 芝1400m(良) 9 6 6 15.6(4人) 2着 1:22.9(35.3) 0.2 川田将雅 54 モルトアレグロ 426
2.17 小倉 かささぎ賞 500万下 芝1200m(良) 18 6 11 2.1(1人) 1着 1:09.0(35.1) -0.1 松山弘平 54 (タイセイソニック) 430
3.11 阪神 フィリーズレビュー GII 芝1400m(良) 18 8 17 33.9(10人) 11着 1:22.2(36.8) 0.7 松山弘平 54 リバティハイツ 424
4.14 阪神 アーリントンC GIII 芝1600m(良) 13 4 4 138.4(9人) 13着 1:34.8(36.1) 1.4 松山弘平 54 タワーオブロンドン 426
5.26 京都 葵S 重賞 芝1200m(良) 16 1 1 11.5(6人) 2着 1:08.2(34.1) 0.2 和田竜二 54 ゴールドクイーン 424
7.29 新潟 アイビスサマーD GIII 芝1000m(良) 17 4 8 5.4(2人) 2着 0:54.0(32.2) 0.2 M.デムーロ 51 ダイメイプリンセス 424
8.19 小倉 北九州記念 GIII 芝1200m(良) 17 5 9 10.1(7人) 3着 1:06.9(34.5) 0.3 和田竜二 51 アレスバローズ 426
9.9 阪神 セントウルS GII 芝1200m(重) 15 2 2 3.9(2人) 2着 1:09.0(35.7) 0.2 M.デムーロ 52 ファインニードル 434
9.30 中山 スプリンターズS GI 芝1200m(稍) 16 5 9 31.7(11人) 2着 1:08.3(35.1) 0.0 和田竜二 53 ファインニードル 436
2019.1.27 京都 シルクロードS GIII 芝1200m(良) 18 5 10 4.3(2人) 18着 1:10.8(36.9) 2.5 M.デムーロ 54 ダノンスマッシュ 444
3.2 中山 オーシャンS GIII 芝1200m(良) 16 6 11 10.5(4人) 16着 1:09.5(36.7) 2.4 三浦皇成 54 モズスーパーフレア 434
3.24 中京 高松宮記念 GI 芝1200m(良) 18 5 10 110.1(13人) 18着 1:09.3(35.8) 2.0 酒井学 55 ミスターメロディ 442
7.28 新潟 アイビスサマーD GIII 芝1000m(良) 18 1 1 43.7(12人) 18着 0:57.1(34.7) 2.0 石橋脩 55 ライオンボス 424
8.18 小倉 北九州記念 GIII 芝1200m(良) 18 3 6 85.4(13人) 17着 1:09.6(36.8) 1.4 川須栄彦 53 ダイメイプリンセス 434
9.8 阪神 セントウルS GII 芝1200m(良) 13 4 5 74.7(9人) 11着 1:08.4(35.3) 1.7 川須栄彦 54 タワーオブロンドン 434
9.29 中山 スプリンターズS GI 芝1200m(良) 16 5 10 219.9(16人) 15着 1:08.8(35.4) 1.7 酒井学 55 タワーオブロンドン 436
10.27 新潟 ルミエールAD L 芝1000m(稍) 18 1 2 74.0(12人) 16着 0:57.4(34.9) 1.0 酒井学 57 レジーナフォルテ 438
11.24 京都 京阪杯 GIII 芝1200m(良) 18 1 1 104.4(12人) 9着 1:09.8(35.2) 1.0 西村淳也 55 ライトオンキュー 446
2020.1.11 京都 淀短距離S L 芝1200m(良) 15 1 1 63.5(11人) 11着 1:10.7(35.6) 1.1 松山弘平 57 アイラブテーラー 440
2.2 京都 シルクロードS GIII 芝1200m(良) 18 4 7 109.9(15人) 16着 1:10.3(35.0) 1.3 斎藤新 52 アウィルアウェイ 442
3.7 中山 オーシャンS GIII 芝1200m(良) 16 6 12 270.3(14人) 13着 1:09.0(35.2) 1.6 F.ミナリク 54 ダノンスマッシュ 438
3.29 中京 高松宮記念 GI 芝1200m(重) 18 3 5 329.2(18人) 16着 1:10.6(35.4) 1.9 酒井学 55 モズスーパーフレア 444
5.4 名古屋 かきつばた記念 JpnIII ダ1400m(良) 12 3 3 23.9(6人) 10着 1:28.9(40.1) 3.6 菱田裕二 52 ラプタス 447
5.24 新潟 韋駄天S OP 芝1000m(良) 16 2 4 50.6(10人) 7着 0:54.8(32.6) 0.6 藤田菜七子 51 ライオンボス 444
7.5 阪神 CBC賞 GIII 芝1200m(稍) 16 2 3 93.1(13人) 1着 1:08.7(35.2) -0.3 斎藤新 51 (アンヴァル) 442
7.26 新潟 アイビスサマーD GIII 芝1000m(良) 18 1 2 25.1(10人) 10着 0:55.0(33.1) 0.5 藤田菜七子 56 ジョーカナチャン 442
8.23 小倉 北九州記念 GIII 芝1200m(稍) 18 4 8 30.1(12人) 16着 1:09.3(36.1) 1.5 藤田菜七子 54 レッドアンシェル 440
9.13 中京 セントウルS GII 芝1200m(良) 17 8 17 61.6(11人) 16着 1:09.2(35.9) 1.3 斎藤新 54 ダノンスマッシュ 450
10.4 中山 スプリンターズS GI 芝1200m(良) 16 6 11 214.5(14人) 15着 1:09.8(36.4) 1.5 斎藤新 55 グランアレグリア 448
11.29 阪神 京阪杯 GIII 芝1200m(良) 16 7 14 82.6(14人) 16着 1:10.2(36.1) 2.0 斎藤新 56 フィアーノロマーノ 448
12.19 阪神 タンザナイトS OP 芝1200m(良) 16 7 14 82.9(15人) 12着 1:09.3(35.1) 1.2 国分恭介 54 ラヴィングアンサー 458
馬名 生年 毛色 馬主 厩舎 戦績
初仔 ラブアイミー 2022年 黒鹿毛 サンダースノー 増田陽一 栗東・森田直行 2戦1勝(現役)
2番仔 ラブカンプーの2024 2024年 鹿毛 ファインニードル
  • 2024年9月27日現在
ラブカンプー血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 テスコボーイ系
[§ 2]


ショウナンカンプ
1998 鹿毛

父の父

サクラバクシンオー
1989 鹿毛
サクラユタカオー *テスコボーイ
*アンジェリカ
サクラハゴロモ *ノーザンテースト
*クリアアンバー

父の母

ショウナングレイス
1989 鹿毛
*ラッキーソブリン Nijinsky
Sovereign
ヤセイコーソ タケシバオー
メジロチドリ


ラブハート
2003 鹿毛
*マイネルラヴ
1995 青鹿毛
Seeking the Gold Mr. Prospector
Con Game
Heart of Joy *リイフォー
Mythographer

母の母

シンメイユウシュン
1998 鹿毛
タヤスレミグラン L'Emigrant
*アレグラ
ドラゴンユー *スルーザドラゴン
ブレイブエストユー
母系(F-No.) 4号族(FN:4-m) [§ 3]
5代内の近親交配 Northern Dancer 5・5(父内)=6.25%、Secretariat/Syrian Sea 5・5(母内)=6.25% [§ 4]
出典
  1. ^ [12]
  2. ^ [13]
  3. ^ [12]
  4. ^ [13]
  • 半兄キングハート(父オレハマッテルゼ)は2018年オーシャンステークス(GIII)の勝ち馬[14]
  • 母の母の父タヤスレミグランは、フランス2000ギニーリュパン賞などを制したレミグラン産駒の持込馬で、国内で20戦3勝の戦績を残したが重賞未勝利のまま種牡馬入りした[15]。種牡馬としては16頭の産駒を残したのち2003年用途変更、以降は功労馬として過ごし2015年に死亡した。産駒は中央競馬で2勝を挙げたシンメイユウシュン[16]のみが繁殖入りしたものの、のちにキングハートとラブカンプーの母となるラブハートただ1頭を残して用途変更となってしまった。このように、ラブカンプーとキングハートは、1頭しか血を繋ぐことの出来なかった種牡馬と繁殖牝馬の血を持って生まれた重賞勝ち馬である。
  1. ^ 競走馬情報 ラブカンプー”. 日本中央競馬会. 2021年12月26日閲覧。
  2. ^ 【かささぎ賞】ラブカンプー鮮やか逃げ切り!追い上げ封じる | 競馬ニュース」『netkeiba.com』。2020年7月16日閲覧。
  3. ^ 人気のラブカンプーが逃げ切りV/かささぎ賞 | 競馬ニュース」『netkeiba.com』。2020年7月16日閲覧。
  4. ^ 【セントウルS】ラブカンプー、人馬ともサマーシリーズ制覇ならず 森田師「残念」 | 競馬ニュース」『netkeiba.com』。2020年7月16日閲覧。
  5. ^ 【スプリンターズSレース後コメント】ファインニードル川田将雅騎手ら | 競馬ニュース」『netkeiba.com』。2020年7月16日閲覧。
  6. ^ 【シルクロードS】ラブカンプー良化途上 森田師「去年の夏の頃の方が…」 | 競馬ニュース」『netkeiba.com』。2020年7月16日閲覧。
  7. ^ 【CBC賞】アッと驚く逃走劇!斎藤&ラブカンプーが重賞初制覇 | 競馬ニュース」『netkeiba.com』。2020年7月16日閲覧。
  8. ^ 【勝負の分かれ目 CBC賞】斎藤騎手が積極的な競馬でラブカンプーを復活させ、人馬ともに重賞初制覇 | 競馬ニュース」『netkeiba.com』。2020年7月16日閲覧。
  9. ^ 【CBC賞】ラブカンプー人馬ともに重賞初V デビュー2年目・斎藤が巧みにリード | 競馬ニュース」『netkeiba.com』。2020年7月16日閲覧。
  10. ^ ラブカンプー、ダイメイプリンセスが引退」『サンケイスポーツ』2020年12月21日。2020年12月22日閲覧。
  11. ^ ラブカンプーの競走成績”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2020年7月16日閲覧。
  12. ^ a b 血統情報:5代血統表|ラブカンプー”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年7月16日閲覧。
  13. ^ a b ラブカンプーの血統表”. netkeiba.com. 2020年7月16日閲覧。
  14. ^ キングハート、兄の威厳示す | 競馬ニュース」『netkeiba.com』。2020年7月16日閲覧。
  15. ^ タヤスレミグラン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年12月3日閲覧。
  16. ^ シンメイユウシュン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年12月3日閲覧。