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第89回天皇杯全日本サッカー選手権大会 - Wikipedia

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第89回天皇杯全日本サッカー選手権大会
開催国 日本の旗 日本
参加チーム数 88
優勝 ガンバ大阪
準優勝 名古屋グランパス
試合総数 87
得点王 ルーカス・セベリーノ(8得点)
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第89回天皇杯全日本サッカー選手権大会(だい89かい てんのうはいぜんにほんサッカーせんしゅけんたいかい)は、2009年9月19日から2010年1月1日に開催された天皇杯全日本サッカー選手権大会である。

1996年の第76回大会以来、Jリーグ全チームと都道府県代表にその他のシードチームを加えて最大82チームによるトーナメント戦を行い、その他のシードチームの出場枠により総チーム数を調整してきたが、2009年はJリーグに3チームが加盟した結果、従来のJリーグチームを上位シードとした組み合わせを実施することが困難となった。

そこで今大会からは、決勝大会の組み合わせ方法について以下のように見直した。

  • シードとなるJリーグチームの初戦をラウンド32(=4回戦。J1の上位16チーム)およびラウンド64(=3回戦。J1の下位チーム及びJ2)から、ラウンド64のみ(=2回戦。J1・J2とも)に変更。
  • 本大会での1チームあたりの最大試合数を8から7に変更(旧:5回戦の次が準々決勝、新:4回戦の次が準々決勝)。

これにより、シードを40チームとした88チームでのトーナメント実施が可能となり、Jリーグ36チームに加えて日本フットボールリーグ (JFL) 上位4チームを1回戦免除のシードとした。そうした変更について日本サッカー協会会長(当時)の犬飼基昭は「国内のサッカーレベル向上」と「番狂わせによる大会の質の向上」を期待する発言をしている。

なお、試合方式や優勝チームへの特典は前回までと同様。

ベガルタ仙台がJ2リーグ所属チームとしては第81回川崎フロンターレ第86回コンサドーレ札幌以来、3チーム目のベスト4入りを果たした。

試合会場については後述の試合結果を参照のこと。斜体の日付は予備日(欄外「注」参照)。

1回戦 9月19日、20日、21日 都道府県代表チーム、大学シードチームの出場
2回戦 10月10日、11日、12日 J1/J2チーム、JFLシードチームの出場
3回戦 10月31日、11月1日、11日[注 1]
4回戦 11月14日、15日
準々決勝 12月12日、13日[注 2]
準決勝 12月29日
決勝 2010年1月1日
  1. ^ 2009Jリーグヤマザキナビスコカップ決勝に出場するFC東京川崎フロンターレが3回戦に進出した場合の当該試合が対象。
  2. ^ 準々決勝に残ったチームがFIFAクラブワールドカップ2009に出場していた場合、当該チームの試合を12月26日に開催する予定としていたが、これに該当チームがなかったため、同日は試合を行っていない。

第11回日本フットボールリーグの第17節(全34節)終了時点の上位4チーム。

第33回総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント優勝校。

#41 2009年10月11日 松本山雅FC 2 - 0 浦和レッズ 長野県松本平広域公園総合球技場  
柿本倫明 12分にゴール 12分
阿部琢久哉 72分にゴール 72分
#48 2009年10月11日 徳島ヴォルティス 1 - 3 鹿屋体育大学 徳島市球技場  
倉貫一毅 3分にゴール 3分 桃井宏和 13分にゴール 13分39分89分
#50 2009年10月10日 湘南ベルマーレ 0 - 1 明治大学 平塚競技場  
三田啓貴 61分にゴール 61分
#58 2009年10月31日 ヴィッセル神戸 1 - 0 柏レイソル ホームズスタジアム神戸  
大久保嘉人 69分にゴール 69分
#71 2009年10月31日 清水エスパルス 2 - 0 コンサドーレ札幌 アウトソーシングスタジアム日本平  
永井雄一郎 1分にゴール 1分20分
#81 2009年12月12日 鹿島アントラーズ 1 - 2 ガンバ大阪 カシマサッカースタジアム  
15:04 田代有三 44分にゴール 44分 公式記録 (PDF) 山崎雅人 29分にゴール 29分69分 観客数: 11,053人
主審: 西村雄一
#83 2009年12月13日 名古屋グランパス 3 - 0 FC岐阜 名古屋市瑞穂公園陸上競技場  
15:05 ケネディ 44分にゴール 44分67分81分 公式記録 (PDF) 観客数: 12,211人
主審: 佐藤隆治

2010年元日の決勝戦は、準決勝でJ2勢初の決勝進出を目指したベガルタ仙台を振り切り、5チーム目(6回目)の連覇を目指すガンバ大阪と、準決勝で清水エスパルスとの激闘をPK戦の末に制し、第79回大会以来10年振りの天皇杯制覇を目指す名古屋グランパスとの対戦となった。

前半6分にルーカス・セベリーノの右足のシュートが決まってG大阪が先制するも、前半は名古屋がゲームを支配、前半40分にはゴール前の競り合いから中村直志が頭で押し込んで同点に追いついて前半を終える。後半はG大阪ペースとなり、後半22分に遠藤保仁がドリブルで持ち込んで勝ち越しゴール、終了間際にも二川孝広と遠藤が立て続けに駄目押し点を挙げて、G大阪が4-1で名古屋を下し、2年連続3度目の優勝を果たした。

G大阪はJ1リーグ戦3位で既にAFCチャンピオンズリーグ2010(ACL)出場権を確保していたが、この優勝でカップウィナーとしての出場となったため、J1リーグ戦4位のサンフレッチェ広島が繰り上がりでACLへの出場権を獲得した。

  1. ^ 日産自動車サッカー部および横浜マリノスの出場回数を含む。なお、横浜フリューゲルスの出場回数(13回)は含まない。
  2. ^ 前身のアローズ北陸(10回)とYKK APサッカー部(11回)の出場回数は含まない
  3. ^ 鳥栖フューチャーズ(5回)の出場回数を含む
  4. ^ アルエット熊本(5回)の出場回数を含む。
  5. ^ 佐川急便東京SC(4回)と佐川急便大阪SC(1回)の出場回数は含めず
  6. ^ 三菱化成黒崎(4回出場)の出場回数は含めず