1983年の文学 - Wikipedia
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1983年の文学(1983ねんのぶんがく)では、1983年(昭和58年)の文学に関する出来事について記述する。
- 1月17日 - 第88回芥川龍之介賞・直木三十五賞(1982年下半期)の選考委員会開催。
- 3月1日 - 小林秀雄が死去。
- 6月16日 - 三島由紀夫を題材とした映画『MISHIMA――11月25日・快晴』(仮題)の製作発表が、フランシス・フォード・コッポラにより帝国ホテルで行われる。
- 8月18日 - 大友克洋の漫画『童夢』が双葉社より刊行される[1]。同書は第4回日本SF大賞を受賞した。
- 11月25日 - 赤川次郎の『愛情物語』が角川書店より刊行される。同書は翌年の1984年年間ベストセラーの総合4位を記録した[2]。
- 12月17日 - 橋川文三が死去。
- 第88回(1982年下半期)
- 第89回(1983年上半期)
- 芥川賞 - 該当作なし
- 直木賞 - 胡桃沢耕史『黒パン俘虜記』
- 谷崎潤一郎賞(第19回) - 古井由吉『槿』
- 泉鏡花文学賞(第11回) - 三枝和子『鬼どもの夜は深い』、小檜山博『光る女』
- 群像新人文学賞(第26回) - 伊井直行『草のかんむり』
- 野間文芸新人賞(第5回) - 尾辻克彦『雪野』
- 赤川次郎 『上役のいない月曜日』(文藝春秋)
- 宇野千代 『生きて行く私』(毎日新聞社)
- 大江健三郎 『新しい人よ眼ざめよ』(講談社)
- 岡嶋二人 『あした天気にしておくれ』(講談社)
- 神吉拓郎 『私生活』(文藝春秋)
- 三枝和子 『鬼どもの夜は深い』(新潮社)
- 杉本章子 『写楽まぼろし』(新人物往来社)
- 高樹のぶ子 『その細き道』(文藝春秋)
- 干刈あがた 『樹下の家族』(福武書店)
- 増田みず子 『内気な夜景』(文藝春秋)
- 村上春樹 『中国行きのスロウ・ボート』(中央公論社)、『カンガルー日和』(平凡社)
- 森瑤子 『風物語』(潮出版社)
- 吉村昭 『破獄』(岩波書店)
- レイモンド・カーヴァー、村上春樹編訳 『ぼくが電話をかけている場所』(中央公論社)[3]
- 井筒俊彦 『コーランを読む』(岩波書店)
- 辻邦生 『トーマン・マン』(岩波書店)
- 蓮實重彦 『監督 小津安二郎』(筑摩書房)
- 中島梓 『道化師と神』(早川書房)
- 村上春樹・安西水丸 『象工場のハッピーエンド』(CBS・ソニー出版)
- 山崎正和 『演技する精神』(中央公論社)
- 2月18日 - 和田夏十、兵庫県出身の脚本家。62歳没。
- 2月25日 - テネシー・ウィリアムズ、米国の劇作家。71歳没。
- 3月1日 - 小林秀雄、日本の評論家。80歳没。
- 3月3日 - アーサー・ケストラー、ハンガリー出身、ユダヤ人の著述家・政治活動家。77歳没。
- 3月31日 - 尾崎一雄、日本の小説家。83歳没。
- 3月3日 - エルジェ、ベルギーの漫画家。75歳没。
- 4月12日 - デズモンド・バグリィ、イギリスの小説家。59歳没。
- 4月15日 - コーリー・テン・ブーム、オランダ出身の著述家。ホロコースト生還者として知られる。91歳没。
- 5月4日 - 寺山修司、青森県出身の歌人・劇作家。47歳没。
- 6月23日 - ジョナサン・ラティマー、米国の推理作家。76歳没。
- 7月11日 - ロス・マクドナルド、米国の推理作家。67歳没。
- 7月27日 - グラディス・ミッチェル、イギリスの推理作家。82歳没。
- 11月10日 - 勝見勝、日本の美術評論家・フランス文学者。74歳没。
- 11月25日 - ロッテ・アイスナー、ドイツ出身でフランスで活動した著述家・詩人。87歳没。
- 12月17日 - 橋川文三、日本の政治思想史研究者、日本浪曼派文芸評論家。61歳没。
- ^ 株式会社双葉社 | 童夢(ドウム) | ISBN 4-575-93032-6.
- ^ 1984年 ベストセラー10 (昭和59年):【 FAX DM、FAX送信の日本著者販促センター 】
- ^ 日本で最初に翻訳出版されたレイモンド・カーヴァーの短編集。作品のセレクトと翻訳は村上春樹が行っている。
- 『決定版 三島由紀夫全集42巻 年譜・書誌』新潮社、2005年8月。ISBN 978-4106425820。