サーベラス傘下の昭和地所、南青山の土地を清水建設に売却=関係筋 | ロイター
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- ️Fri Feb 14 2014
[東京 14日 ロイター] -米投資会社サーベラス傘下にある不動産会社、昭和地所(東京・中央区)が保有する東京・青山の土地を清水建設<1803.T>に売却したことが14日、分かった。複数の関係筋が明らかにした。
サーベラスは、投資先の西武ホールディングスと同社の早期上場で合意したほか、大型投資先だった国際興業の株式も売却。残る投資先からのエグジット(投資回収)を急いでおり、今回の土地売却もその一環とみられる。
売却した土地は、港区南青山3丁目の1916平方メートルで、売却価格は約130億円。現在は駐車場として利用されているが、青山通りに面しており、不動産業者の間では交通に利便な「一等地」として知られている。
隣接した2500平方メートルは昨年3月、UR都市機構が56億円で売却している。サーベラスは、最近の景気回復による不動産価格の上昇を受けて売却に踏み切った模様だ。
サーベラスは2003年に、りそな銀行から昭和地所向け債権1200億円を割安で取得、DES(債務の株式化)を利用し、スポンサーに就任した。すでに不動産仲介事業やビル管理事業など主要事業を他社に売却しており、事業規模は大幅に縮小している。南青山の土地は、昭和地所が保有する最後の資産価値のある土地とされ、サーベラスは売却益を特別配当として受け取る見通し。
これによりサーベラスの日本国内での投資案件はほぼなくなるが、新たに新規案件を発掘するために活動を続ける模様だ。
藤田淳子 布施太郎 編集:宮崎大
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