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心もなし(ウラモナシ)とは？ 意味や使い方 - コトバンク

  • ️デジタル大辞泉,精選版 日本国語大辞典

心もなし（読み）ウラモナシ

デジタル大辞泉 「心もなし」の意味・読み・例文・類語

心うらもな・し

１ とりたてて思い煩うことがない。屈託がない。
「―・く我が行く道に青柳の萌はりて立てれば物思もひ出でつも」〈万・三四四三〉
２ 相手に対して、自分の心の中を包み隠したりしない。
「―・くなつかしきものから、うち解けて」〈源・若菜上〉
３ 相手に気を遣ったり、遠慮したりしない。
「あさましと思ふに―・くたはぶるれば」〈かげろふ・中〉

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精選版 日本国語大辞典 「心もなし」の意味・読み・例文・類語

うら【心】 も なし

  1. ( 名詞「うら」に、助詞「も」、形容詞「なし」が付いたもの。「うら」は心または裏の意 )
  2. ① 心の中に、とりたてて思い煩うことがない。何心もないさまである。なにげないようすである。無心だ。くったくない。
    1. [初出の実例]「宇良毛奈久(ウラモナク)わが行く道に青柳(あをやぎ)の張りて立てれば物思(も)ひ出(で)つも」(出典：万葉集（８Ｃ後）一四・三四四三)
  3. ② 相手に対して、顧慮したり遠慮したりしない。むとんじゃくだ。無遠慮だ。
    1. [初出の実例]「あさましと思ふに、うらもなくたはぶるれば、いとねたさに」(出典：蜻蛉日記（974頃）中)
  4. ③ 相手に対して、自分の心の中を包み隠したりしない。心の中で相手を恨んだり疑ったりするような隔て心がない。
    1. [初出の実例]「うちとけてうらもなうこそたのみけれ思ひの外に見ゆる下紐」(出典：宇津保物語（970‐999頃）楼上上)

心もなしの補助注記

上代の用例はすべて、「うらもなし」で、「うらなし」の形はとらない。

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