家計支えるのに給付金の対象外…困窮する定時制の高校生 「1日1食の日も」
- ️毎日新聞
- ️Sat Jun 06 2020

新型コロナウイルスの感染拡大でアルバイトなどが減ったことで、働きながら学校に通う定時制高校の生徒が苦境に陥っている。政府はアルバイトなどをしながら学ぶ大学生らの修学支援として1人10万~20万円の「緊急給付金」支給を決めたが、働いて家計を支える生徒もいる定時制の高校生への支援は乏しい。生徒らは「働きながら学んでいるのは同じなのに」とやり切れない思いを募らせる。
「蚊帳の外に置かれているようで悔しい」。熊本県の定時制高校3年の男子生徒(18)はがっかりした様子で話した。政府は5月、大学生への給付金支給を決めたが、困窮する高校生への言及はなかった。
生徒は中学卒業時、母と祖母、3人きょうだいの5人で暮らしていた。母の収入が安定せず兄と姉も働いて家計を支えていたため、自分も仕事と学校を両立できる定時制高校に進学。日中は飲食店でアルバイトして夕方から学校に通う。
バイト代は月7、8万円。1万5000円を自分が取って残りを家に入れてきたが、新型コロナの感染防止のため4月後半から店は休業、5月の大型連休明けに再開したが今も開店休業状態だ。バイトのシフトに入れないと店の「まかない飯」を食べられず食費もかさみ「1日1食の日もある」と打ち明ける。
福岡県のある定時制高校では、全校生徒約70人のうち十数人が生活保護家庭から…