JP2009278358A - 移動通信端末装置、通信システム、移動通信端末制御方法 - Google Patents
- ️Thu Nov 26 2009
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において参照する各図では、他の図と同等部分は同一符号によって示されている。
(システム全体の構成)
図1は、本実施形態にかかるサービス情報通信システムの構成例を示すブロック図である。同図において、本例にかかるサービス情報通信システムは、移動通信端末1のユーザ(つまり、加入者)が契約しているオペレータによる通信サービスエリア内すなわち本国の移動通信網(以下、Home網と呼ぶ)と、国Aの領域(つまり、上記ユーザが契約しているオペレータによる通信サービスエリア外)に設けられている移動通信網とが存在していることが前提となる。
Home網には、HLR(Home Location Register)6と、サービス情報データベース70を保持するサービス情報提供装置7とが、設けられている。HLR6は、移動通信端末の位置や状態に関する情報を管理し、要求を受けた場合にそれらの情報を提供する機能を有している。移動通信端末1に関するそれらの情報についてもHLR6に記憶されている。ここでは、ローミングサービスの契約が行われていることを示す情報も、HLR6に記憶されている。
一方、国Aの領域に設けられている移動通信網は、移動通信サービスエリアを形成するための無線基地局であるBTS(Base Transceiver Station)2と、BTSの制御等を行うRNC(Radio Network Controller)3と、管轄するサービスエリア内のパケットルーティング機能等を有するSGSN(Serving GPRS Support Node)4と、パケットデータ網との相互接続点であり、ゲートウェイ機能やローミングのために他のGPRS(General Packet Radio Service)ネットワークに接続する機能を有するGGSN(Gateway GPRS Support Node)5とを備えている。
本例では、オペレータaについては周波数「GSM900」のサービスエリアおよび周波数「WCDMAのBand I」のサービスエリア、オペレータbについては周波数「GSM900」のサービスエリア、が形成されており、これらサービスエリア毎にBTS2、RNC3、SGSN4、GGSN5が設けられている。ただし、異なる周波数について、BTS2、RNC3、SGSN4およびGGSN5の一部が共用されることもある。
BTS2によって形成されているエリアに在圏している移動通信端末1は、BTS2、RNC3、SGSN4、GGSN5を順に介して、Home網のHLR6への位置登録要求の送信、および、それに対する位置登録応答の受信を行うことができる。位置登録応答には、後述するように、位置登録完了通知または位置登録未完了通知の他、サービス情報が付加されている。国A以外の国(図示せず)についても、同様に、BTS、RNC、SGSN、GGSNが設けられ、移動通信サービスが提供されている。なお、「在圏」とは、無線基地局の管理エリア内に存在し、位置登録が完了している状態をいう。
(移動通信端末の構成例)
図2は、図1中の移動通信端末の機能構成例を示すブロック図である。同図において、移動通信端末は、位置登録時及び圏内(Limited Service Stateの場合を含む)移行時に周波数を検出する周波数検出部11と、在圏位置登録要求を送信する機能を有する位置登録部12と、サービス情報提供装置からサービス情報を取得する機能を有するサービス情報取得部13と、サービス情報取得部13によって取得した、現在の在圏エリアにおけるサービス情報を保持するサービス情報保持部14と、サービス情報保持部14に保持されているサービス情報を基に、限定した周波数について検索処理を行う機能を有する検索処理部15と、位置登録要求に対する位置登録応答と共にサービス情報を受信する位置登録応答受信部16とを備えている。
なお、移動通信端末は、CPU、メモリ、入力ボタン等のユーザインタフェース、表示部、無線通信部等(いずれも不図示)によって構成され、これらが動作することによって、上記の各機能を実現することができる。
(サービス情報提供装置の構成例)
図3は、図1中のサービス情報提供装置7およびHLR6の機能構成例を示すブロック図である。同図において、サービス情報提供装置7は、サービス情報が保持されているサービス情報データベース70と、MCC(Mobile Country Code)に基づいて、移動通信端末がどのエリアにいるか判断する網情報判断部71と、MCCなどの網情報をHLR6から受信するための網情報受信部72と、サービス情報を移動通信端末に向けて送信するサービス情報送信部73とを備えている。サービス情報提供装置7は、HLR6からの要求に対し、サービス情報データベース70に保持されているサービス情報を、HLR6を介して移動通信端末に送信する。ここで、サービス情報とは、契約している通信サービス事業者による通信サービスエリア外において提供されている通信サービスに対応する周波数、通信方式、ローミング可否情報などを示す情報である。
HLR6は、位置登録要求を受信する位置登録要求受信部61と、サービス情報提供装置7へサービス取得要求を送信し、サービス情報を取得するサービス情報取得部62と、サービス情報取得部62が取得したサービス情報を移動通信端末に通知するサービス情報通知部63とを含んで構成されている。
なお、サービス情報提供装置およびHLR6は、CPU、メモリ、通信インタフェース等(いずれも不図示)によって構成され、これらが動作することによって、上記の各機能を実現することができる。
(サービス情報データベースの構成例)
サービス情報データベース70は、例えば図4のように構成される。すなわち、同図を参照すると、サービス情報データベースは、「国」、「オペレータ」、「ローミング提供可否」、「通信方式」、「対応周波数」という項目から構成されている。
そして、「国A」には「オペレータa」、「オペレータb」および「オペレータc」が存在する。「オペレータa」および「オペレータb」については、「ローミング提供可否」が「可」であり、ローミングサービスが提供されている。「オペレータc」については「ローミング提供可否」が「不可」であり、ローミングサービスが提供されていない。
「オペレータa」は通信方式が「GSM」で、周波数「GSM900/DCS1800」、および、通信方式が「WCDMA」で、周波数「Band I」を使用している。「オペレータb」は通信方式が「GSM」で、周波数「GSM900」を使用している。「オペレータc」は通信方式が「GSM」で、周波数「GSM900/PCS1900」を使用している。
「国B」には、「オペレータe」および「オペレータf」が存在し、いずれも「ローミング提供可否」が「可」であり、ローミングサービスが提供されている。 「オペレータe」は通信方式が「GSM」で、周波数「GSM900/DCS1800」を使用している。「オペレータf」は通信方式が「WCDMA」で、周波数「Band I」を使用している。
(サービス情報の取得)
サービス情報の取得シーケンス例について、図5を参照して説明する。同図には、移動通信端末1、移動通信サービス事業者であるオペレータa、オペレータb、HLR6、サービス情報提供装置7の処理が示されている。本例において、移動通信端末1がサポートできる周波数は、Band I、Band VI、GSM900、DCS1800、PCS1900とする。また、国Aには、オペレータaおよびオペレータbが存在し、オペレータaはGSMおよびWCDMAを、オペレータbはGSMのみを、それぞれサポートしている、とする。同図においては、オペレータaの処理について、サポート周波数及び通信方式別、すなわち「WCDMA Band I」、「GSM900」それぞれについて、別の処理として示されている。
同図において、ローミングアウトした場合に、移動通信端末1に電源が投入されると(ステップS101)、無線基地局から送信されてくる報知情報を受信できる。異なるエリアからそのエリア内に移動して来た場合も同様に、無線基地局から送信されてくる報知情報を受信できる。
移動通信端末1は、その無線基地局から送信されてくる報知情報により、ローミングオペレータa(GSM900)を認識することができる(ステップS102)。
次に、移動通信端末1において、位置登録が行われる。具体的には以下の処理が行われる。すなわち、移動通信端末1からオペレータa(GSM900)へ、位置登録要求が送信される(ステップS103)。この位置登録要求を受信したオペレータa(GSM900)は、位置登録要求をHLR6へ送信する(ステップS104)。なお、この位置登録要求にはMCCが含まれている。この位置登録要求を受信したHLR6からサービス情報提供装置7へサービス情報取得要求が送信され(ステップS105)、HLR6はその応答としてサービス情報を取得する(ステップS106)。
そして、HLR6においては、サービス情報に基づいて、位置登録可能なオペレータであるか(すなわちローミング提供オペレータであるか)判断される(ステップS107)。この判断の結果、位置登録可能なオペレータである場合(すなわちローミング提供オペレータである場合)、位置登録完了通知にサービス情報が付加され、オペレータa(対応周波数はGSM900)を経由して移動通信端末1へ送信される(ステップS108→S109→S110)。この位置登録完了通知を移動通信端末1が受信することにより、移動通信端末1は サービス情報を取得することができる。移動通信端末1は、取得したサービス情報を参照することにより、そのエリアで必要な周波数を認識することができる。
一方、ステップS107の判断の結果、位置登録可能なオペレータではない場合(すなわちローミング提供オペレータではない場合)、位置登録未完了通知にサービス情報が付加され、オペレータa(対応周波数はGSM900)を経由して移動通信端末1へ送信される(ステップS107→S111→S112)。この位置登録未完了通知を移動通信端末1が受信することにより、移動通信端末1は サービス情報を取得することができる(ステップS113)。移動通信端末1は、このサービス情報を参照することにより、そのエリアで必要な周波数を認識することができる。つまり、移動通信端末1は、Limited Service Stateであることを認識することができ、かつ、そのエリアで必要な周波数を認識することができる。
その後、移動通信端末1は、自端末がオペレータa(対応周波数はGSM900)に在圏しているか判断する(ステップS114)。この判断の結果、自端末がオペレータa(対応周波数はGSM900)に在圏している場合、移動通信端末1は、取得したサービス情報に基づいて、限定した周波数(GSM900、DCS1800、WCDMAのBand I)のみを定期的に検索する(ステップS114→S115)。一方、ステップS114の判断の結果、自端末がLimited Service Stateである場合、移動通信端末1は、取得したサービス情報に基づいて、限定した周波数(GSM900、DCS1800、WCDMAのBand I)のみを定期的に検索する(ステップS114→S116)。
要するに、移動通信端末1は、自端末がサポートできる周波数である、Band I、Band VI、GSM900、DCS1800、PCS1900のうち、取得したサービス情報に基づいて、GSM900、DCS1800、WCDMAのBand Iのみに限定して検索処理を行い、WCDMAのBand VI、PCS1900については検索処理を省略することができる。
なお、図5を参照して説明したサービス情報の取得シーケンス例では、移動通信端末の位置登録要求をトリガーとして、HLRがサービス情報取得要求を送信する構成になっているが、移動通信端末がサービス情報取得要求を直接送信する構成を採用してもよい。どちらの構成を採用するかについては、移動体通信網及びHLRの機能などに基づいて決定すればよい。なお、後者の場合、図6のように、移動通信端末1が、サービス情報を受信するためのサービス情報要求を送信するサービス情報要求送信部17を備えている必要がある。
(適用例)
図7は、本システムの適用例を示す概要図である。本例において、移動通信端末1がサポートできる周波数は、WCDMAのBand IおよびBand VI、GSM900、DCS1800、PCS1900である。
同図(a)は国Aにローミングアウトしている場合を示す図である。同図(b)は、本例の国Aにおけるサービス情報である。同図(b)を参照すると、国Aのオペレータaおよびオペレータbはローミング提供可であり、オペレータcはローミング提供不可である。オペレータaは通信方式GSMのみサービス提供可能で、その対応周波数は「GSM900/DCS1800」である。オペレータbは通信方式GSMおよびWCDMAについてサービス提供可能で、対応周波数は前者が「GSM900」、後者が「Band I」である。オペレータcは通信方式GSMのみサービス提供可能で、その対応周波数は「GSM900/DCS1800」である。
本例の場合、移動通信端末1は、国Aにおいて、ローミング提供オペレータであるオペレータaとオペレータbの対応しているGSM900、DCS1800およびWCDMAのBand Iのみについて周波数検索処理を行えばよく、国Aのローミングオペレータの中で周波数が提供されていないBand VIおよびPCS1900については検索処理を行う必要がない。
図8は、本システムの他の適用例を示す概要図である。本例において、移動通信端末1がサポートできる周波数は、WCDMAのBand IおよびBand VI、GSM900、DCS1800、PCS1900である。
同図(a)は国Bにローミングアウトしている場合を示す図である。同図(b)は、本例の国Bにおけるサービス情報である。同図(b)を参照すると、国Bのオペレータa’およびオペレータb’はローミング提供可であり、オペレータc’はローミング提供不可である。オペレータa’は通信方式WCDMAについてサービス提供可能で、その対応周波数は「Band I、Band VI、Band IX」である。オペレータb’は通信方式WCDMAについてサービス提供可能で、対応周波数は「Band I」である。オペレータc’は通信方式WCDMAについてサービス提供可能で、その対応周波数は「Band I」である。
本例の場合、移動通信端末は、国Bにおいて、ローミング提供オペレータであるオペレータa’とオペレータb’の対応している「Band I」、「Band VI」についてのみ周波数検索処理すればよく、国Bのローミングオペレータの中で周波数が提供されていないGSM900、DCS1800、PCS1900については検索処理を行う必要がない。また、通信方式WCDMAの「Band IX」については移動通信端末1が未サポートのためそもそも検索処理は行われない。
(サービス情報通信方法)
上述したサービス情報通信システムにおいては、以下のようなサービス情報通信方法が採用されている。すなわち、契約している通信サービス事業者による通信サービスエリア外に位置している移動通信端末装置からの要求に応答して、上記移動通信端末装置の加入者に関する情報が記憶されているサービス情報提供装置から、上記通信サービスエリア外において提供されている通信サービスに対応するサービス情報を取得するサービス情報取得ステップ(例えば、図5中のステップS103〜S109、S111およびS112に対応)と、上記移動通信端末装置による周波数についての検索処理を、上記サービス情報に基づいて限定した周波数のみについて行う検索処理ステップ(例えば、図5中のステップS115、S116に対応)とを含むサービス情報通信方法が採用されている。
この方法を採用することにより、ローミングアウト先のサービス情報をサービス情報提供装置から取得し、そのサービス情報に従って、検索処理を行う周波数を限定し、そのエリアにおいて最適な周波数のみについて検索処理を行うことができる。
(移動通信端末制御方法)
上述したサービス情報通信システムにおいて使用できる移動通信端末では、以下のような移動通信端末制御方法が採用されている。すなわち、通信可能な移動通信網検索を行うための移動通信端末制御方法であって、サービス情報を受信するサービス情報受信ステップ(例えば、図5中のステップS109またはS112に対応)と、通信可能な移動通信網検索を行う場合に、前記サービス情報受信ステップにおいて受信されたサービス情報に基づく周波数について検索を行う検索処理ステップ(例えば、図5中のステップS115またはS116に対応)ととを含む移動通信端末制御方法が採用されている。
この方法を採用することにより、ローミングアウト先のサービス情報をサービス情報提供装置から取得し、そのサービス情報に従って、検索処理を行う周波数を限定し、そのエリアにおいて最適な周波数のみについて検索処理を行うことができる。
(変形例)
上記は移動通信端末がローミングアウト状態すなわち契約している通信サービス事業者による通信サービスエリア外に位置している場合について説明したが、本発明はローミングアウト状態に限定されず、Home網に位置している状態においても適用することができる。
また、上記は位置登録のタイミングにおいてサービス情報を取得する場合について説明したが、位置登録のタイミングではなく、事前にサービス情報を取得して移動通信端末に保存しておき、それに基づいて検索処理を行うようにしてもよい。
(まとめ)
上記のLimited Service Stateにおいて圏内に復帰するために、在圏可能な(位置登録が可能な)オペレータが無いか検索処理が行われる。その際に、サービス情報提供装置から、そのエリアにおける提供サービス通信方式、対応周波数を示すサービス情報が移動通信端末に通知されていれば、移動通信端末はそのエリアにおける通信方式、対応周波数の情報を得ることができ、周波数検索処理を行う周波数帯域を一時的に限定することができる。
移動通信端末在圏時およびLimited Service Stateにおいて、定期的な周波数検索処理の対象を限定することで、移動通信端末の消費電力の増大および端末の処理負荷を抑えることができる。
なお、上記効果が生じる範囲は、移動通信端末がいずれかの通信サービス事業者による通信サービスエリア内に位置している時か、Limited Service Stateの場合である。完全に圏外(全ての通信サービス事業者による通信サービスエリアの外)に位置している時は、どこの国に位置しているか不明であり、サービス情報を取得できないため、上述した処理は困難である。
1 移動通信端末
2 BTS
3 RNC
4 SGSN
5 GGSN
6 HLR
7 サービス情報提供装置
10 サービス情報データベース
11 周波数検出部
12 位置登録部
13 サービス情報取得部
14 サービス情報保持部
15 検索処理部
16 位置登録応答受信部
17 サービス情報要求送信部
61 位置登録要求受信部
62 サービス情報取得部
63 サービス情報通知部
70 サービス情報データベース
71 網情報判断部
72 網情報受信部
73 サービス情報送信部