JP3203501B2 - プリント回路板用のエッジコネクタ - Google Patents
- ️Mon Aug 27 2001
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気コネクタに係り、よ
り詳しくは、プリント回路板用のエッジコネクタに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント回路板用のエッジコネク
タは、一般に、嵌合エッジと、前記嵌合エッジの一方主
面に接点パッドが複数形成されたプリント回路板に対応
して、プリント回路板の前記嵌合エッジを受け入れるた
めの一対の側壁間のスロットを有する細長いハウジング
と、前記スロットの片側における側壁に沿って前記ハウ
ジングに取り付けられた接点部分を有する複数のスプリ
ング接点素子を有する端子と、前記スロットの他方の片
側における側壁に沿って配置されたバイアス手段とを具
備し、前記スロット内にプリント回路板が受け入れられ
た際、前記バイアス手段が前記プリント回路板の他方主
面を押すことにより、プリント回路板の一方主面に接点
部分が接している複数のスプリング接点素子を各々バイ
アスさせ、もってプリント回路板の複数の接点パッドと
複数の端子のスプリング接点素子の接点部分とを接触さ
せる構成とされていた。
【0003】また、前記の如くの、ハウジングと、端子
と、バイアス手段を具備したプリント回路板用のエッジ
コネクタであって、前記ハウジングの前記一側の側壁の
内壁側には、この内壁に沿って前記端子のスプリング接
点素子の各々を受け入れるための端子受け入れ空洞と、
前記プリント回路板の一方主面に当接する当接面とが形
成されていると共に、前記端子のスプリング接点素子の
各々は、その接点部分が前記当接面よりスロットの方向
に向かって突出するようにして前記端子受け入れ空洞に
配置されて成り、前記プリント回路板を前記スロット内
に装着し、前記プリント回路板の他方主面を前記バイア
ス手段にて押圧した際、前記プリント回路板はその一方
主面が前記当接面に当接する迄寄せられ、その結果前記
当接面よりスロットの方向に向かって突出していた各ス
プリング接点素子は、その接点部分が当接面の位置に位
置するまでバイアスされる構成としたものも知られてい
る(特開平6−60947号公報)。
【0004】前記夫々のエッジコネクタにおける、バイ
アス手段は、一般には、ハウジングのスロットに沿って
弾性部材を配置、固定して構成するようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記のよう
なプリント回路板用のエッジコネクタにおいて、エッジ
コネクタに接続されるプリント回路板内の回路を電磁波
の障害(EMI)から保護するために、或は、前記プリ
ント回路板内の回路から放射する恐れのある電磁波から
外部の他の回路、機器等を保護するためには、プリント
回路板およびエッジコネクタを接地された金属板で囲ん
で遮蔽するEMI対策を施す必要があった。然しなが
ら、前記のエッジコネクタに、この種のEMI対策を施
すことにすると、前記のバイアス手段のための弾性部材
に加えて、更にEMI対策のための部品も増加すること
となり、部品点数が次第に多くなり、また組立工数も増
加して、製造能率が悪くなり、製造コストが上昇する問
題点があった。
【0006】このエッジコネクタを他のプリント回路板
などに取り付けるためのフィッティングネイルや、ハウ
ジングのスロットに受け入れられるプリント回路板側
の、EMI対策部材との接続部品等を設ける場合も、同
様に部品点数が増加して、製造能率を悪くし、製造コス
トを上昇させる問題点があった。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みて成されたも
ので、EMI対策が施されたエッジコネクタであって、
構成する部品点数を可及的に少なくできるとともに、少
ない部品点数でも有効にEMIを防止できるプリント回
路板用のエッジコネクタを提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的のもとになさ
れた本発明は、ハウジングに電磁波遮蔽(EMI対策)
のための金属シェルを設け、この金属シェルに一体に、
バイアス手段、フィッティングネイルなどを設けるよう
にしたものである。
【0009】即ち本発明は、嵌合エッジと、前記嵌合エ
ッジの一方主面に接点パッドが複数形成されたプリント
回路板を受け入れるための
エッジコ
ネクタであって、前記嵌合エッジを受け入れるための一
対の側壁からなるスロットを有する細長いハウジング
と、前記一対の側壁の一方の側壁に沿って前記ハウジン
グに取り付けられ、前記接点パッドと当接する接点部分
を有する複数のスプリング接点素子が形成された端子
と、前記一対の側壁の他方の側壁に沿って配置されたバ
イアス手段と
に、電磁波遮蔽のための金属シェルと
を具備し、
前記バイアス手段は、
前記スロット内に前記プリント回路板が
受け入れられた際、プリント回路板の他方主面を押すこ
とにより、前記複数のスプリング接点素子を各々バイア
スさせ、もって前記接点パッドと接点部分とを接触させ
る
、
前記ハウジングの他方の側壁に沿っている前記金属シェルの側壁部分の上端縁からスロット
内に延びるように斜め下方に連設され、かつ前記スプリ
ング接点素子に比して幅広とされたスプリング片で構成
され、前記プリント回路板の他方主面に形成される幅広
の導電パッドと当接して電磁波遮蔽効果を奏するように
配置されており、 前記ハウジングは、前記側壁部分の少
なくともスプリング片の連設された領域が、前記他方の
側壁に沿って形成した装着溝に装着されて、側壁部分が
前記ハウジングの長手方向と直交する幅方向で移動しな
いように拘束されており、 スロットにプリント回路板を
受け入れた際の、スプリング片の基部の前記幅方向にお
ける移動が生じないようにしてあることを特徴とする
プ
リント回路板用のエッジコネクタである。
【0010】また、前記ハウジングの側壁の内壁側に
は、さらに、前記内壁に沿って前記スプリング接点素子
の各々を受け入れるための端子受け入れ空洞と、前記プ
リント回路板の一方主面に当接する当接面とが形成さ
れ、前記スプリング接点素子の各々は、その接点部分が
前記当接面よりスロットの方向に向かって突出するよう
にして前記端子受け入れ空洞に配置されて成り、前記プ
リント回路板を前記スロット内に装着し、プリント回路
板の他方主面を前記バイアス手段にて押圧した際、前記
プリント回路板の一方主面が前記当接面に当接し、前記
スプリング接点素子は、その接点部分が当接面の位置に
位置するまでバイアスされる、プリント回路板用のエッ
ジコネクタである。
【0011】また、前記金属シェルの端縁には、前記エ
ッジコネクタを設置、固定するためのフィッティングネ
イルが、前記ハウジングの底面側に位置するように設け
られる、プリント回路板用のエッジコネクタである。
【0012】また、前記スプリング片は、
複数の前記スプリング接点素子を同時に押圧可能な程度に前記プリン
ト回路板の一方主面に配置された前記接点パッドよりも
幅広に形成され、
前記プリント回路板の他方主面に
、前記スプリング片と同程度に幅広に
形成され
た導電パッドと当接して電磁波遮蔽効果を奏する
、プリント回路板用
のエッジコネクタである。
【0013】また、さらには、前記金属シェルは、前記
ハウジングの外側を覆う側壁部分を有し、前記側壁部分
には、前記プリント回路板に設けられるシールドケース
と弾接するばね片が外向きに形成される、プリント回路
板用のエッジコネクタである。
【0014】
【作用】本発明によれば、EMI対策としてハウジング
に設けられた電磁波遮蔽のための金属シェルとバイアス
手段、並びに、フィッティングネイル、プリント回路板
側のシールドケースとの接続部材、または、プリント回
路板のグランド回路の導電パッドとの接続部材が一体の
一部品として構成される。したがって、可及的に少ない
部品点数で、所望のエッジコネクタを構成することがで
きる。また、プリント回路板とエッジコネクタは、金属
シェルと導電パッドによる比較的大きな面積を介しての
接触により、極めて高いEMI特性を達成することがで
きる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付の図を参照して
説明する。
【0016】図に示したプリント回路板用のエッジコネ
クタ1は、絶縁性の樹脂をモールド成形した細長いハウ
ジング2と、ハウジング2の底面2a側から装着された
複数の端子3と、ハウジング2の外側に嵌められた金属
シェル4で構成されている。端子3および金属シェル4
は、夫々、金属板を打ち抜いて、所定の形状に成形され
たものである。
【0017】前記ハウジング2は、プリント回路板の嵌
合エッジを受け入れるためのスロット5が、左右(図1
において)一対の側壁6a、6bの間にハウジング2の
長手方向に沿って形成されて、ハウジング2の上面2b
に開口している。このスロット5の一方の内壁、即ち、
側壁6b側の内壁には、前記端子3のための端子受け入
れ空洞7が所定の間隔で複数、形成され、隣接する端子
受け入れ空洞7間の仕切壁8の端面で、プリント回路板
の一方主面が当接できる当接面9を形成している。各端
子受け入れ空洞7の上部は、ハウジング2の上面2bに
開放されていると共に、下部は、ハウジング2の底面2
aに開放しており、ハウジング2の底面2a側から、端
子受け入れ空洞7に端子3を挿入、係止することによっ
て端子3を装着できるようになっている。また、スロッ
ト5の他方の内壁は、スロット5の端の部分を残して上
部を外側に傾斜させており、スロット5の幅がハウジン
グ2の上面2b側に向かって広がるようにされている。
この他方の内壁の傾斜の結果として形成された、スロッ
ト5の両端部分の溝状の部分を、プリント回路板の嵌合
エッジの挿入を案内するための案内溝10としている。
スロット5の他方の内壁を形成した、ハウジング2の
方
の側壁6aの外側には、中央部分を挟んで両側に逆L
字状の外板11が、ハウジング2の上下の方向で側壁6
aに沿うように設けられ、外板11と側壁6aの外面の
間に、前記金属シェル4を装着するための装着溝12が
形成されている。
【0018】前記端子3は、ハウジング2の底面2aと
略面一となって並ぶソルダーテイル13と、ソルダーテ
イル13から直角に立上る比較的長いスプリング接点素
子14aまたは比較的短いスプリング接点素子14bを
備えた構成である。前記スプリング接点素子14a、1
4bは、ハウジング2に装着される端子3の密度を高く
するために、比較的長いものと、比較的短いものとを有
するようにしたもので、比較的長いスプリング接点素子
14aと比較的短いスプリング接点素子14bが交互に
配置されるように、端子受け入れ空洞7に装着されてい
る。各スプリング接点素子14a、14bの先端部に
は、湾曲成形された接点部分15が設けてあり、この接
点部分15が、前記端子受け入れ空洞7から当接面9を
越えてスロット
の方向、即ち、スロット
5の他方の傾
斜させた内壁の方向に向かって突出するようにされてい
る。スプリング接点素子14a、14bの、夫々の基部
両側縁には、係止突起16が設けられ、この基部が、端
子受け入れ空洞7を構成した仕切壁8の壁面に形成した
装着溝17に沿って、ハウジング2の底面2a側から挿
入され、係止突起16が装着溝17の内壁に食い込んで
係止することによって、端子3がハウジング2に固定さ
れるようになっている。
【0019】次に、前記金属シェル4は、ハウジング2
の一方の側壁6bの外面を、略全面に亘って覆う側壁部
分18aと、この側壁部分18aの両端から直角に連続
して、ハウジング2の端壁2cの外面を覆う端壁部分1
8bと、各端壁部分18bから内向きに直角に連続し
て、ハウジング2の他方の側壁6aの外面を覆う側壁部
分18c、18dで、細長い方形の筒状に成形されてい
る。側壁部分18c、18dの夫々の側端縁は、中央部
分で互いに当接することなく近接している。このように
細長い方形の筒状とされた金属シェル4は、前記ハウジ
ング2に対して上面2b側から嵌装して取り付けられる
ようにしたもので、図には表れていないが、前記端壁部
分18bの下縁に延長して設けた係止片が、ハウジング
2の両側の段部19に設けた穴20内に突入して係止
し、両部材が一体化するようにしてある。ハウジング2
に金属シェル4を嵌装して一体化すると、前記側壁部分
18aがハウジング2の側壁6bの外面に密着して覆
い、端壁部分18bがハウジング2の端壁2cに密着し
て覆うと共に、側壁部分18c、18dが、ハウジング
2の側壁6a側に設けられた装着溝11に嵌って保持さ
れ、かつ、側壁6aの外面に密着して覆うようになって
いる。側壁部分18aの上端縁からは、内側に直角に突
縁21が連設してあり、側壁6b側の上面2bに密着し
て覆うようになっている。
【0020】前記各側壁部分18c、18dの上端縁か
らは、内側下方に向けて斜めに、幅広のスプリング片2
2が連設してあり、金属シェル4をハウジング2に装着
すると、スプリング片22が、ハウジング2の上面2b
を越えて前記スロット5内に臨むように延び、前記当接
面9と対向するようになっている。また、前記側壁部分
18aの両側下端縁および側壁部分18c、18dの下
端縁からは、ハウジング2の底面2aと略面一となるよ
うにフィッティングネイル23、24が、それぞれ外向
きに連設してある。更に、側壁部分18aの両側寄りに
は、夫々側壁部分18aをT字状に切り起こして、外側
にスカート状に広げ、この切り起こし片25の先端部を
内側に鋭角に屈曲させて成るばね片26が形成してあ
る。そして、もう一方の側壁部分18c、18dにも、
各ばね片26と対称の位置に、同様のばね片27が、切
り起こしによって形成してある。
【0021】前記のようなハウジング2、端子3および
金属シェル4で構成されたエッジコネクタは、後に説明
(図11)するように、マザーボード28に搭載され、
端子3のソルダーテイル13がマザーボード28に形成
された導電パッド(図示していない)に半田付けされる
と共に、金属シェル4に設けたフィッティングネイル2
3、24が同じくマザーボード上に形成されたグランド
回路の導電パッド(図示していない)に半田付けされて
固定される。
【0022】図10は、上記のエッジコネクタ1に受け
入れられるプリント回路板側を示したものである。図に
おいて29がプリント回路板で、その一側縁が前記スロ
ット5に差し込まれる嵌合エッジ30とされ、この嵌合
エッジ30に隣接して一方主面に、複数の接点パッド3
1が設けられている。図は1列の接点パッド31が示さ
れているが、実際には、前記端子3の比較的長いスプリ
ング接点端子14aの接点部分15と、比較的短いスプ
リング接点端子14bの接点部分15に対応させて、2
列の接点パッド31が設けられる。このようなプリント
回路板29が、半割りとしたカバー32a、32bによ
って下部を開口した箱状に構成されるカセットケース3
3内に、嵌合エッジ30をカセットケース33の下部の
開口部に臨ませるようにして収容され、前記エッジコネ
クタ1に接続可能とされる。このプリント回路板29側
も、EMI対策として、金属板を折曲して成るシールド
板34a、34bが、カセットケース33の内側で、プ
リント回路板29の両面を覆うように設けられている。
図中、35は、プリント回路板29に搭載されるRO
M、36は、プリント回路板29の両面を挟むように、
カセットケース33内に設けられる抑えである。
【0023】図11は、前記カセットケース33に収容
されたプリント回路板29を、前記エッジコネクタ1を
介してマザーボード28に接続した様子を示している。
カセットケース33の下部開口部をエッジコネクタ1の
ハウジング2の外側に嵌合させると、プリント回路板2
9の嵌合エッジ30が、エッジコネクタ1のハウジング
2に形成したスロット5に、案内溝10に案内されなが
ら受け入れられる。スロット5に受け入れられた嵌合エ
ッジ30の他方主面が、金属シェル4からスロット5内
に臨ませたスプリング片22で押され、嵌合エッジ30
の、接点パッド31を設けた一方主面が前記当接面9に
当接するまで寄せられる。そしてまた、前記当接面9を
越えてスロット5の方向で突出させて設けた、夫々のス
プリング接点素子14a、14bの接点部分15は、対
応する接点パッド31に当接した状態で、当接面9と面
一となる位置に位置するまでバイアスされる。即ち、ス
プリング片22は、嵌合エッジ30およびスプリング接
点素子14a、14bに対するバイアス手段を構成して
いる。
【0024】バイアス手段を構成した前記スプリング片
22は、図示したように、先端部を湾曲させて、金属端
子の接点の様に形成されている。そして、プリント回路
板29の嵌合エッジ30の他方主面には、この接点様の
スプリング片22と対応するように、図12に示したよ
うに、グランド回路のための導電パッド37が設けてあ
り、プリント回路板29内のグランド回路と金属シェル
4が電気的に接続されるようになっている。
【0025】また、上記のようにして、カセットケース
33をエッジコネクタ1に嵌装して、嵌合エッジ30を
スロット5内に受け入れられるようにすると、カセット
ケース33側に、プリント回路板29を覆うように設け
られたシールド板34a、34bは、エッジコネクタ1
のハウジング2の側壁6a、6bの外側に対向する。前
記金属シェル4の側壁部分18aに設けたばね片26
と、側壁部分18c、18dに設けたばね片27は、夫
々、この対向したシールド板34a、34bの内面と弾
接する寸法で形成されているもので、カセットケース3
3の嵌合によって、金属シェル4と、カセットケース3
3側のEMI対策として設けられたシールド板34a、
34bも電気的に接続する様になっている。
【0026】従って、プリント回路板29およびエッジ
コネクタ1の端子3は、シールド板34a、34bと金
属シェル4で周囲を完全に囲まれ、しかも、マザーボー
ド28のグランド回路とプリント回路板29のグランド
回路が電気的に導通されて同電位となり、かつ、シール
ド板34a、34bおよび金属シェル4もこのグランド
回路と電気的に導通して同電位を形成する。この結果、
きわめて高いEMI特性を達成し、外部への電磁波の障
害並びに外部からの電磁波の障害を防ぐことが可能であ
る。
【0027】上記の実施例では、金属シェル4にバイア
ス手段としてのスプリング片22と、フィッティングネ
イル23を一体に設けたのに加えて、カセットケース3
3側のシールド板34a、34bと弾接するばね片2
6、27も一体に設けているが、このばね片26、27
を設けない構成も可能である。そのような場合には、シ
ールド板34a、34b側にスプリング片などの、金属
シェル4の側壁部分18a、18c、18dに弾接でき
る構造を設けることになるので、実施例のようにするこ
とで、カセットケース33側の構造の簡素化を図ること
ができる。また、金属シェル4にスプリング片22とば
ね片26、27を一体に設けて、フィッティングネイル
23は別部材としてハウジング2に取り付ける構造も可
能である。
【0028】実施例では、バイアス手段として設けたス
プリング片22がプリント回路板29のグランド回路の
ための導電パッド37と当接することにより、端子3を
グランド回路の接続のために使用しなくて済み、端子3
に余裕が生じ、高いビット数の回路の接続に有効とな
る。また、スプリング片22と導電パッド37は比較的
広い面積で面接触するため、非常に高いEMI特性を発
揮することが出来る。なお、端子3に余裕があれば、端
子3をプリント回路板29のグランド回路と接続するよ
うにしてもよい。
【0029】更に、実施例では、金属シェル4を、ハウ
ジング2の外側に嵌装するように構成したが、金属シェ
ル4は、前記スロット5の外側に、端子3を囲むように
配置されていれば良いことから、ハウジング2の側壁6
a、6b内に、インサートモールドによって埋め込むよ
うな構造で構成することもできる。実施例のように、成
形したハウジングに対して金属シェル4を嵌装するよう
にすると、簡単に組立ができ、インサートモールドによ
る場合より、製造が容易である。
【0030】
【発明の効果】以上説明したとおり、本願発明によれ
ば、金属シェルにバイアス手段となるスプリング片を一
体に構成したので、EMI対策を施したエッジコネクタ
を少ない部品点数で提供でき、組み立て・製造が容易と
なる。また、上記スプリング片をプリント回路板のグラ
ンド回路と当接するように構成したので、プリント回路
板と金属シェルが広い面積で接触でき、極めて高いEM
I効果を奏することが出来る。さらに、端子をグランド
回路の接続から開放して余裕を持たせることもできる。
【図1】 本発明の実施例の縦断側面図である。
【図2】 同じく実施例の、短いスプリング接点素子
に沿う縦断側面図である。
【図3】 同じく実施例の、長いスプリング接点素子
に沿う縦断側面図である。
【図4】 同じく実施例の正面図である。
【図5】 同じく実施例の背面図である。
【図6】 同じく実施例の平面図である。
【図7】 同じく実施例の底面図である。
【図8】 同じく実施例の左側面図である。
【図9】 同じく実施例の右側面図である。
【図10】 実施例のエッジコネクタに接続されるプリ
ント回路板を収容したカセットケースの分解斜視図であ
る。
【図11】 実施例のエッジコネクタにカセットケース
を嵌装した状態の概略を示す断面図である。
【図12】 プリント回路板のグランド回路のための導
電パッドを設けた面の平面図である。
1 エッジコネクタ 2 ハウジング 2a ハウジングの底面 2b ハウジングの上面 2c ハウジングの端壁 3 端子 4 金属シェル 5 スロット 6a、6b ハウジングの側壁 7 端子受け入れ空洞 8 仕切壁 9 当接面 10 案内溝 11 外板 12 金属シェルの装着溝 13 ソルダーテイル 14a、14b スプリング接点素子 15 接点部分 16 係止突起 17 端子の装着溝 18a 金属シェルの側壁部分 18b 金属シェルの端壁部分 18c、18d 金属シェルの側壁部分 19 段部 20 穴 21 突縁 22 スプリング片 23、24 フィッティングネイル 25 切り起こし片 26、27 ばね片 28 マザーボード 29 プリント回路板 30 嵌合エッジ 31 接点パッド 32a、32b カバー 33 カセットケース 34a、34b シールド板 35 ROM 36 抑え 37 導電パッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 輿石和則 京都市東山区福稲上高松町60番地 任天 堂株式会社 内 (72)発明者 東城勝寿 東京都町田市小川1610 (56)参考文献 特開 平4−332485(JP,A) 実開 平6−86281(JP,U) 欧州特許458483(EP,B1) 欧州特許459356(EP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 12/18 H01R 13/648