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燃えろ!コンサドーレ 平川弘の通信簿 北海道新聞

  • ️Mon Sep 01 2014

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燃えろ!コンサドーレ 平川弘の通信簿

手堅い戦術好む新監督(2009/01/14)

今季、札幌の指揮を執る石崎信弘監督

 天皇杯では、クラブW杯で3位と健闘したG大阪が見事に優勝した。アジアチャンピオンズリーグ、クラブW杯を戦った影響から、Jリーグでは精彩を欠きコンディションを崩したが、ここ一番での踏ん張りはさすがであった。元札幌戦士で決勝点をあげた播戸、ことごとく決定機を防いだ藤ケ谷の活躍は誇らしく、いつかは札幌もと思えるような気にさせてくれたのはうれしかった。

 そのG大阪に惜敗したが十分に力を発揮した、今季札幌の指揮を執る石崎さん率いる柏。試合終了後の胴上げやサポーターから別れを惜しまれる光景は、石崎さんの温かい人柄がうかがい知れる一面でもあった。

 だからこそ選手は監督を男にしようと頑張り、チームはひとつになれるのである。柳下さんの退任が決まっていた時の天皇杯で、4強まで進んだ時もそうだった。昨季の札幌は力の差がありすぎて、三浦さんを男にできなかったのだが…。石崎さんは戦略家と言われることが多いが、本当の売りは選手をひきつける人心掌握術なのかもしれない。

 とは言え、人柄だけで勝てるほど勝負の世界は甘くはない。石崎新監督も自分のやり方をはっきりと選手に示せる指導者である。

 3トップを用いたり、と一見攻撃的に見えるが、前線からの守備を重視し、相手の長所を消すきめ細かな戦術を好む。そしてそれを実現するために必要な運動量、ハードワークを選手に求める。

 手堅い試合の進め方やフィジカルを重視するサッカースタイルは、三浦さんと相通じるところがある。三浦さん同様、J2の限られた戦力の中で結果を出さなければ生き残ってこれなかったのだから、当然の手法だろう。

 特定の選手に頼らない全員サッカーを掲げる石崎さんだが、やはり軸となる外国人選手のクオリティーは気になるところだろう。核弾頭だったダヴィに代わるFWキリノが、日本のサッカーに早くフィットできるかどうかがやはり大きなポイント。

 しかし昨季、柏の外国人FWポポが十分な働きをしたとは言えなかった中で、何とかやりくりし結果を出した石崎さんなら、日本人FWにも多分にチャンスを与えるはずなので、彼らの奮起を期待したい。

(平川弘=サッカー解説者、元日本代表)

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