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A-net 丘珠撤退、新千歳に移転 函館、釧路など5路線-北海道新聞(経済)

  • ️Fri Aug 10 2007

A-net 丘珠撤退、新千歳に移転 函館、釧路など5路線(04/14 07:11、04/14 15:53更新)

 全日本空輸(東京)は十三日、子会社のエアーニッポンネットワーク(A-net、東京)が運航する丘珠空港発着の全五路線を新千歳空港に移す方針を固めた。景気の低迷による需要減などが理由で、道や札幌市にもすでに打診しており、近く正式決定し、二〇〇九年度中にも実施に踏み切る構えだ。

 五路線は、函館、釧路、中標津、女満別、稚内。全路線が新千歳に移された場合、丘珠発着の定期路線は日本航空系の北海道エアシステム(HAC、千歳)が運航する函館、釧路両路線だけになり、空港運営は厳しさを増す。

 不況に加え、競合する鉄道や都市間バスの高速化で、五路線の平均搭乗率は近年減少傾向にある。〇八年度は約58%と六割を切り、採算ラインぎりぎりまで落ち込んだ。

 新千歳に集約後は、東京や関西など主要路線との乗り継ぎ料金を直行便並みに抑えるなど利便性を高め、搭乗率を向上させる。整備拠点も新千歳に集約することで、コスト削減につなげる。

 こうした合理化と顧客の開拓によって、年間七億-八億円の収支改善効果が見込まれる。

 航空業界では昨年以降、燃油価格高騰や、金融危機に端を発した不況による利用者の急減で、不採算路線の見直しが加速。日航と全日空は〇七年度に国内外合わせて三十七路線、〇八年度四十八路線、〇九年度もすでに三十三路線の廃止・減便を実施している。

 全日空グループの道内地方路線は、新千歳発着を子会社のエアーニッポンが、丘珠発着をエアーニッポンネットワークがそれぞれ運航している。