三川鉱炭じん爆発から50年 大牟田市で追悼の式典
- ️Fri Nov 13 2009
死者458人、一酸化炭素(CO)中毒患者839人を出した戦後最悪の労災事故、三井三池炭鉱三川鉱の炭じん爆発事故から50年の9日、行政が関わる初めての式典が福岡県大牟田市の現地で営まれた。遺族や患者家族、市民ら452人が参列。犠牲者の冥福を祈ると同時に、今も闘病生活を送っているCO中毒患者に思いをはせた。
1963年の事故では、坑内でトロッコが暴走し、石炭の粉(炭じん)に火花が引火して爆発した。
式典は同市や隣接する熊本県荒尾市、両市議会、商工会議所などでつくる実行委員会が主催。旧三井鉱山の事業を引き継いだ日本コークス工業の関係者や、60年の三池争議で激しく対立した労働組合の幹部らも出席した。
式典では、黙とうをささげた後、古賀道雄大牟田市長が「三川鉱の発展と苦難の歴史を後世に語り継ぎ、地域の発展に全力を尽くします」と式辞。地元の高校生を代表して、大牟田高校1年の伊豫(いよ)ひなこさん(15)が「事故の記憶を次の世代に伝えていくことを誓います」と述べた。事故当時、死傷者が運び出された第2斜坑の坑口前には献花台を設置。参列者たちが次々に花をささげ、手を合わせていた。
=2013/11/09付 西日本新聞夕刊=