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ボリス・ジョンソン前外相、イギリスの次期首相に決定 英保守党党首選 - BBCニュース

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  • ️Tue Jul 23 2019

ボリス・ジョンソン前外相、イギリスの次期首相に決定 英保守党党首選

次期首相に選ばれ、演説するボリス・ジョンソン氏

画像説明, 次期首相に選ばれ、演説するボリス・ジョンソン氏

2019年7月23日

イギリスの与党・保守党は23日正午すぎ、党首選でボリス・ジョンソン前外相が勝利したと発表した。ジョンソン氏は24日、正式にイギリスの首相となる。

ジョンソン氏は9万2153票を獲得。対立候補のジェレミー・ハント外相は4万6656票に留まった。投票率は87.4%だった。

ジョンソン氏は演説で、党首に選ばれたことは「非常に名誉なことだ」と話し、「皆さんの判断が賢明だったか疑問に思う人たちはいるでしょうし、この場にも自分が何をしてしまったのかと不安に思っている人たちがいるでしょう」と述べた。

「私はここで、賢明な知恵を独占している人や党はいないと言いたい」

「しかし保守党の200年の歴史を見れば、この党は人間の本質について最高の洞察を持ち続けてきたことが分かります」

ジョンソン氏はまた、保守党の信頼に応え、今後選ぶ内閣と共に「全力」で取り組むと述べた。

「きょうは我々の歴史にとって転換点となる日です。私たちは2つの本能、2つの高潔な本能を調和させなくてはならない。ひとつはイギリスと欧州の友好国との友情と自由貿易、安全保障と国防における相互支援への欲求。もうひとつは、イギリスの民主的自治への深く誠実な欲求です。

「もちろん、この2つは調和できない、不可能だという人もいます。きょうのフィナンシャル・タイムズには(中略)これほど気後れするような状況で就任する新首相はかつてなかったと書いてありました」

「しかし今朝の皆さんを見てお聞きしたい。皆さんは気後れしているように見えるか」」

「まったくそんなようには見えません。私たちは結果を出せると思うし、イギリス国民も私たちを信じていると思います。自分たちは結果が出せると、自覚している」

「選挙活動中に何をマントラのように繰り返したか。ブレグジットを実現し、イギリスを一致させ、(最大野党・労働党の)ジェレミー・コービン党首を任せることです。私たちはその通りに実現していきます」

「選挙活動は終わり、仕事が始まります」

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保守党党首は、所属の下院議員によって候補が2人まで絞られた後、イギリス全土の保守党員16万人による郵便投票で決まった。

保守党員がそのまま現職のイギリス首相となる党首を直接選ぶのは、今回が初めて。

党首選では、元ロンドン市長でもあるジョンソン氏が一貫して優勢だった。その一方で一部の保守党幹部はすでに、ジョンソン氏の内閣には参画しないと表明している。

テリーザ・メイ首相は23日に最後の閣議に参加。24日に議会で首相質疑を行った後、エリザベス女王に辞任を伝える。その後、バッキンガム宮殿で次期首相が正式に発表される。

メイ氏は欧州連合(EU)離脱政策が下院で受け入れられず、退任を発表した。

保守党党首そしてイギリスの次期首相に決まったボリス・ジョンソン前外相(右)と、ジェレミー・ハント外相

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ジョンソン氏は、2016年のブレグジット(イギリスのEU離脱)をめぐる国民投票では離脱派を主導。国民投票後の党首選にも出馬したが早い段階で退いた。それに対して今回の党首選では、開始直後から最有力候補となっていた。

約1カ月に及んだ党首選では、EU離脱が焦点となった。イギリスは当初、3月29日にEUを離脱する予定だったが、議会が離脱協定を3度にわたり否決したため、EUは離脱期限を10月31日まで延長した。

ジョンソン氏は、EUとの協定合意があってもなくても、10月31日の期日にEUから離脱すべきだとしている。また、すべての閣僚はこの期日で妥協すべきだと主張している。

この案については、フィリップ・ハモンド財務相、デイヴィッド・ゴーク法務相、ローリー・スチュワート国際開発相などが反対しており、ジョンソン氏が首相となった場合は辞任すると表明している。

イギリス国内外の反応は?

ハント氏はツイッターでジョンソン氏の勝利を祝うコメントを発表。「この大変な時期のイギリスにとって素晴らしい首相になるだろう。党首選を通してあなたは楽観主義とエネルギー、そして我々のすばらしい国に対する尽きることのない自信を見せた。私たちにはそれが必要だ。実業家から、成功を願っている」と述べた。

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メイ首相は「イギリス全体のためのブレグジットを実現し、ジェレミー・コービン党首に政権を渡さないよう協力する必要がある。議席から応援しています」と述べた。

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労働党のコービン党首は、「ボリス・ジョンソンは富裕層の減税を約束し、銀行家の友達だと喧伝(けんでん)し、有害な合意なしブレグジットを推し進め、10万人以下の保守党員の支持を得た。しかしイギリスという国の支持派得ていない」と批判している。

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EUのミシェル・バルニエ首席交渉官は、「首相となるジョンソン氏と離脱協定の批准と秩序のあるブレグジットを実現するのを楽しみにしている。我々はEUのガイドラインに沿った新たな関係をつくる宣言の合意に向けてはたらく準備ができている」とツイートした。

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アメリカのドナルド・トランプ大統領もお祝いのツイートを投稿し、「(ジョンソン氏は)きっとよくやる!」と書いた。

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