米FBI、トランプ氏支持のさらなる暴動に警戒を呼びかけ - BBCニュース
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- ️Tue Jan 12 2021
画像提供, Reuters
2021年1月12日
米連邦捜査局(FBI)は11日、ジョー・バイデン次期大統領の就任式までの1週間ほどの間に、武装した人々による抗議行動が起こる可能性があるとして警告を発した。
バイデン氏の大統領就任式は今月20日に開かれる。それまでの間に、ドナルド・トランプ大統領を支持する武装集団がアメリカの全50州の州都と首都ワシントンで集会を予定しているとの報道も出ている。
バイデン氏は11日、新型コロナウイルスの2回目のワクチン接種を受けた際に記者団に対し、連邦議会議事堂の前で就任宣誓をするのを恐れてはいないと述べた。議事堂は6日、大統領選の結果認定を進めていた最中に、選挙結果を受け入れないトランプ大統領の過激な支持者らが乱入し、死者が出る騒乱状態に陥った。
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警備当局は、議事堂の敷地内に数千人のトランプ氏支持者が入り込んだ事態が繰り返されることはないと強調している。
国土安全保障省のチャド・ウルフ長官代行は11日、シークレットサービス(大統領警護隊)に対し、就任式に向けた特別警備を通例より6日早い13日に開始するよう指示したことを明らかにした。「先週の出来事と治安情勢の変化を考慮」したものだという。
特別警備では、治安および司法当局のさまざまな部局が協力。道路閉鎖や警戒地域の設定などを実施する。
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当局は、就任式に最大1万5000人の州兵が出動する準備があるとしている。ダニエル・ホカンソン州兵総局長は11日、州兵1万人が週末までに首都ワシントンに配置され、要請があればさらに5000人の増員が可能だとした。
就任式に来ないで
首都ワシントンのミュリエル・バウザー市長は、警備態勢の強化を求めるとともに、就任式のために首都を訪れないよう国民に呼びかけた。就任式では例年、数十万人の見物者が議事堂までの通り沿いにひしめくが、今年は新型コロナウイルス対策で人数は限定されている。
就任式の実行委員会は、式典が「結束したアメリカ」をテーマに開催されると発表している。
バイデン氏は就任宣誓をした後、バラク・オバマ前大統領、ジョージ・W・ブッシュ、ビル・クリントン両元大統領らと献花式に臨み、結束のメッセージを強調するとみられている。
トランプ氏は就任式を欠席する意向を表明している。その通りになれば、過去150年以上で初めて就任式に参加しない大統領となる。
武装デモを計画か
トランプ氏支持者や極右主義者らはオンライン投稿で、特定の日付の抗議行動を呼びかけている。今月17日には国内各地で武装デモを開き、就任式が開かれる20日には首都ワシントンで行進を実施するとしている。
米ABCニュースによると、FBIは内部文書で、ある団体への警戒を指示した。この団体は、トランプ氏が罷免された場合や就任式当日に、各州や連邦などの裁判所に「押し入る」よう呼びかけているという。
米メディアによると、連邦当局は国内各地の警察に対し、州議会などの警備を強化するよう指示している。
ロイター通信は、連邦司法当局者の話として、FBIが求める警戒態勢はすべての州の州都で今月16~20日に実施され、首都ワシントンでも遅くとも就任式の3日前から実施されると伝えた。
連邦議会の議事堂で騒乱が起きたのと同じ時期には、小規模な同様の出来事も首都以外で起きていた。
弾劾の動き
連邦議会ではトランプ氏の弾劾に向けた動きが進められている。
民主党は、マイク・ペンス副大統領が憲法修正25条を発動してトランプ氏を罷免しない場合、13日に下院で決議案の採決を行うとしている。