スウェーデン、NATO加盟へ ハンガリーが承認 - BBCニュース
- ️https://www.facebook.com/bbcnews/
- ️Tue Feb 27 2024
画像提供, Reuters
2024年2月27日
ポーリン・コーラ、BBCニュース
スウェーデンが26日、北大西洋条約機構(NATO)加盟のための最後の障壁を乗り越えた。ハンガリー議会が同日、スウェーデンの加盟を承認した。
議員による投票は、賛成188、反対6で、ほぼ全会一致だった。
スウェーデンは2022年にロシアがウクライナに全面侵攻したのを受け、NATO加盟を申請した。
新規加盟には加盟31カ国すべての承認が必要。ハンガリーは、同国に対してスウェーデンが敵対的だとし、承認を遅らせていた。
しかし、ハンガリーのオルバン・ヴィクトル首相は先週になり、両国は今や「互いのために死ぬ用意がある」と発言していた。
NATOでは、加盟国が攻撃された場合、全加盟国に支援が求められる。
スウェーデンのウルフ・クリステション首相は、スウェーデンにとって「歴史的な日」だとし、200年にわたる軍事的中立を放棄する「大きな一歩」だと述べた。
「スウェーデンは傑出した国だが、私たちと私たちが信じるものすべてをさらによく守るためNATOに加盟する」
NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長は、ハンガリーの決定が同盟を「より強く、より安全に」すると述べた。
ハンガリー議会の承認は、大統領の署名が必要。それを経て、スウェーデンは正式に加盟が認められる。
この手続きは通常、数日で終わる。
圧力かけたと加盟国を非難
ハンガリーのオルバン首相は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と関係が近いナショナリストの政治家。欧州連合(EU)によるウクライナへの軍事支援を、たびたび妨げてきた。
一方、スウェーデンは、ハンガリーがEUの民主主義の原則から離れていると非難するEU加盟国の一つ。
これに対してオルバン氏の報道官は、スウェーデンを「崩れかけた道徳的優位の王座」に座っていると非難していた。
しかし先週になり、オルバン氏はスウェーデンのクリステション首相を招き、スウェーデンの加盟への支持を表明した。
26日に演説したオルバン氏は、1年9カ月にわたった承認手続きの遅延を終わらせようと、一部のNATO加盟国がハンガリーに圧力をかけたとして、国名は挙げずに厳しく批判した。
「ハンガリーは主権国家であり、決定の内容や時期を他国に指図されることは容認しない」
NATO加盟国のトルコも、スウェーデンがクルド人分離主義者を支援しているとして、スウェーデンの加盟申請に対する採決を留保していた。しかし、1月に議会で承認した。
ロシアのプーチン大統領は2022年、NATOの拡大をけん制し、西側の集団体制を弱めようと、軍をウクライナに送り込んだ。
ところが実際には、スウェーデンとフィンランドがNATOに加わるなど、プーチン氏の思惑とは逆のことが起きている。