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「HPVワクチン、男性も無料接種を」 大学生の団体、署名1万5343筆を厚労省に提出

  • ️@nonbeepanda
  • ️Thu Nov 17 2022

厚労省「まず女性の接種率を上げ、ステップを踏んで男性も」

西嶋推進官は、「9年ブランクがあるので、女性がまずうち始めているが接種率はまだまだ低い。まずは女性の接種を確実に進めるのが大事で、9価ワクチンも(公費接種を)始めることになっているので、それを多くの若い女性に理解して、接種への行動を起こしてもらうのが大事」と、まず女性の接種率を上げることが優先されることを説明した。

また、「女性の接種率を上げ、(うちのがした世代の)キャッチアップの人たちに情報を届ける。その上で男性接種についても一緒にやっていけたら。接種対象者の年齢に近い大学生の皆さんが発信した方が届く。行政と学生の皆さんとお互いに補いながらやっていきたい」と学生たちに協力を求めた。

これに対し、署名提出に立ち会ったみんパピ!代表の稲葉可奈子さんは、ここ1年でHPVワクチンの政策が急速に進んだことに敬意を示しつつ、「制度が整っても、周知がされないと、理解され、活用されることで初めて意味がある。コロナ対策と同じぐらいの熱量で周知に関しても力を入れていただきたい」と注文をつけた。

さらに、「女性の接種率が進んでから男性にという話だが、女性の接種が順調に進んだ他の国と日本は状況が大きく異なる。積極的勧奨が再開しても過去の状態に戻っているわけではない。むしろ女性の接種率が低いからこそ、男性が接種することによって女性が守られる効果も期待できる」と、段階を踏む方法に疑問を呈した。

推進官はまた、厚生科学審議会 (予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会)で8月に男性の定期接種化について、世界中のエビデンスや制度の効果を検証する「ファクトシート」を作成することが決まったことを説明。

「男性接種についてはキックオフをしているので、(エビデンスを)収集するのに時間がかかる。ステップを踏んでやることも大事で、10年前と同じこと(副反応騒ぎ)が起きないように、副反応の対応やきちんと理解をしてうってもらう環境作りを合わせてやっていくことが、結果的により早く多くの人にうっていただけることになる」と慎重に手続きを進める必要があるという認識を示した。

女性は現在、3種類のHPVワクチン(2価、4価、9価)が承認されているが、男性は肛門がん予防として4価ワクチンしか承認されていない。

今後、女性の定期接種で主流になる9価ワクチンは男性で承認されていないが、男性もより効果の高い9価ワクチンをうちたがると考えられ、こうした女性との条件のズレも男性の定期接種化のハードルの一つになると考えられる。

厚労省も当事者の発信を歓迎