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NHK BOOKS 壱人両名―江戸日本の知られざる二重身分

  • ️Sun Jan 20 2002

出版社内容情報

江戸時代、自在に身分を変える「名もなき男たち」が全国に無数にいた。彼らはなぜ別人に成りすますのか? 常識を覆す仰天の日本史!

内容説明

江戸時代の「身分」は、世襲で、固定されていたといわれる。しかし実際には、自在に身分をまたぐ人々が全国に大勢いた。百姓が、ある時は裃を着て刀を差し、侍となって出仕する―周囲はそうと知りながら咎めず、お上もこれを認めている。なぜそんなことが、広く日本各地で行われていたのか?本書は、名もなき人々の言動を生き生きと再現しながら、「融通を利かせて齟齬を解消する」ことを最優先する江戸時代特有の秩序観を浮かび上がらせていく。近世日本の知られざる実態を巧みに描き出す瞠目の書!

目次

序章 二つの名前をもつ男
第1章 名前と支配と身分なるもの
第2章 存在を公認される壱人両名―身分と職分
第3章 一人で二人の百姓たち―村と百姓の両人別
第4章 こちらで百姓、あちらで町人―村と町をまたぐ両人別
第5章 士と庶を兼ねる者たち―両人別ではない二重身分
第6章 それですべてがうまくいく?―作法・習慣としての壱人両名
第7章 壊される世界―壱人両名の終焉
終章 壱人両名とは何だったのか

著者等紹介

尾脇秀和[オワキヒデカズ]
1983年、京都府生まれ。佛教大学大学院文学研究科博士後期課程修了、博士(文学)。現在、神戸大学経済経営研究所研究員、佛教大学非常勤講師。専門は日本近世史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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