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平凡社新書 「はかなさ」と日本人―「無常」の日本精神史

  • ️Sun Nov 19 2023

内容説明

この世ははかない、人生はむなしい…。心の根底に横たわる、この無常感を乗り越えるべく、古くから日本人はさまざまないとなみをなしてきた。和歌や随筆、謡曲などをさぐってみると、それらは大きく、「夢の外へ」、「夢の内へ」、「夢と現のあわいへ」の三つに分けられる。この世が夢のごときものであるならば…。「はかなさ」をめぐる日本人の精神史をたどる。

目次

1 現代日本人の無常感(「はかない」気分;「はか‐ない」とは ほか)
2 「夢の外へ」(「浅き夢みじ」―「いろは歌」の決意;地獄・極楽とは何か―『往生要集』のしかけ ほか)
3 「夢の内へ」(「妄執」のゆくえ―謡曲の鎮魂;「一期は夢よ ただ狂へ」―『閑吟集』の狂と情 ほか)
4 「夢と現のあわいへ」(「ありがたき不思議」―『徒然草』の存在理解;「ありてなければ」の美意識・倫理―「幽玄」「やさし」 ほか)
5 ふたたび、現代日本の無常感(「人間の安心」論―近代日本の「無」の思想;「夢よりも深い覚醒」―見田宗介の「鮮烈ないとおしさへの感覚」 ほか)

著者等紹介

竹内整一[タケウチセイイチ]
1946年長野県生まれ。東京大学文学部倫理学科卒業。現在東京大学人文社会系大学院・文学部教授。専攻は倫理学・日本思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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