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青白のタコクラゲ | 大阪湾の生き物図鑑 | 図鑑 | 大阪府立環境農林水産総合研究所

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大阪湾珍魚発見

青白のタコクラゲ

岸和田市の阪南2区人工干潟へ調査に行ったところ、今までに見たことのないきれいなクラゲが水面近くを泳いでいました。タモですくって持ち帰って図鑑で調べたところ、「タコクラゲ」という種類にとてもよく似ていましたが、色が全く違っていました。今回採集されたクラゲは、青と白のコントラストがとても美しいクラゲです。一方、タコクラゲは普段は体内に褐虫藻が共生するため、体全体が褐色だそうです。

専門家に写真をみてもらったたところ、「色のぬけた(褐虫藻が不在の)タコクラゲ」とのことでした。褐虫藻が抜けた原因についてはよくわかりませんが、最近、温暖化によるサンゴの白化現象が問題となっており、関係があるのかもしれません。なお、現地ではこの個体の他に遊泳していたものが2個体、打ち上がって死んでいたものが1個体みつかっており、いずれも同じ青白い色をしていました。

タコクラゲの日本における分布は、茨城県・新潟県以南から沖縄までですが、大阪湾では過去に記録されたことがなく、今回の報告が初記録となります。

今回のクラゲのデータ

◆名前 タコクラゲ

◆捕獲日 平成23年10月18日

◆大きさ 傘の直径約10センチ、全体の長さ約20センチ

◆採集場所 阪南2区人工干潟(岸和田市) 

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