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【里崎智也】ヤクルトは新戦力の台頭が鍵 注目は3年目橋本星哉 野手不動の序列に波乱呼び込む - 評論家コラム - 野球コラム : 日刊スポーツ

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2025年2月10日19時1分

【里崎智也】ヤクルトは新戦力の台頭が鍵 注目は3年目橋本星哉 野手不動の序列に波乱呼び込む

ヤクルト橋本星哉(2024年11月10日撮影)
ヤクルト橋本星哉(2024年11月10日撮影)

ヤクルトはいち早く新陳代謝を遂げ、生まれ変わる過渡期にある。

野手はほぼメンバーが固定されている印象があるかもしれないが、実は不動とは言い切れない。村上のメジャー移籍が目前に迫り、山田もここ2年は成績に陰りが見える。

サンタナ、オスナの優良外国人も、いつまでいるか分からない。塩見も故障が続き、中村悠もコンディション不良が分かったばかり。若手にとっては、今こそアピールする時期にある。そこで、楽しみにしているのが3年目の橋本星哉だ。

育成からスタートして昨年支配下契約をつかんでいる。捕手がメインだが、三塁と外野も守れる。バッティングでは、左右に打ち分ける意識が見え、シートバッティングでは逆方向に強いスイングをしており、こうした部分は大きなアピールポイントになる。捕手以外に2つのポジションを守れるのも、チームマネジメントの面からも好材料。

昨年のフレッシュオールスターから注目していたが、今年は橋本にとっては飛躍への突破口を探るシーズンになりそうだ。今季の目標を10本塁打としているそうだが、それも決して高い目標設定とは言えないものを感じさせる。

正捕手としては、中村悠が依然として抜けているが、橋本も3番手の位置をつかめば、どんなチャンスが与えられるか分からない。冒頭で触れたように、橋本が新陳代謝の先頭を切り、野手の不動の序列に大きな波乱を呼び込み、活性化を促進する役割を担ってほしい。

昨季、セ・リーグではヤクルトとDeNAだけが防御率3点台と苦戦した。チーム打率は中日と微差の4位。DeNAほどの打力があるわけではないが、分類すれば今季も打高投低のスタイルで挑むことになる。

投高打低が主流な今の球界にあって、打力で投手力をカバーしようというのだから、より一層新戦力の台頭が鍵になる。(日刊スポーツ評論家)

三ゴロをさばくヤクルト橋本星哉(2024年11月10日撮影)
三ゴロをさばくヤクルト橋本星哉(2024年11月10日撮影)