谷口吉生さんが死去 建築家、MoMA増改築
- ️Fri Dec 20 2024
2024年12月20日 18:35

米ニューヨーク近代美術館(MoMA)の増改築や、東京国立博物館法隆寺宝物館などを手がけた世界的な建築家で文化功労者の谷口吉生(たにぐち・よしお)さんが12月16日午前5時11分、肺炎のため死去した。87歳だった。後日「メモリアルの会」を予定している。
東京都出身。慶応大卒業後、米国に渡りハーバード大大学院で建築を学んだ。
「洗練されたモダニズム」と称され、周囲の環境に溶け込む設計で知られた。世界の名だたる建築家と競合して勝ち取ったMoMAの増改築では、大きな窓からニューヨークの街並みが見える開放的な空間設計が高い評価を得た。
資生堂アートハウス(静岡県)や東京国立博物館法隆寺宝物館で日本建築学会賞、土門拳記念館(山形県)で日本芸術院賞を受賞。2005年に高松宮殿下記念世界文化賞を受賞するなど多くの賞に輝いた。
また葛西臨海水族園(東京都)、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(香川県)、鈴木大拙館(金沢市)、豊田市美術館(愛知県)、京都国立博物館平成知新館など各地で美術館や博物館を数多く設計した。
2017年6月、日本経済新聞に「私の履歴書」を連載した。〔共同〕
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