候補者の横顔(下) 長崎4区 (届け出順) | 西日本新聞me
- ️Sat Oct 21 2023
第49回衆院選
政権交代実現目指し

末次精一氏(58)立民新人
国政挑戦は6度目となる。何度も落選しても諦めないのは、政権交代ができる政治体制の実現を成し遂げたいからだ。「公文書改ざん、桜を見る会問題…。政権与党が責任を取らない現状はありえない」と語る。
京大卒業後、大手製鉄会社に就職。米国での勤務を経て政治の道を志した。田中角栄元首相の秘書だった早坂茂三氏に手紙を出し、紹介されたのが「親分」小沢一郎氏。秘書を5年務め、衆院選東京7区などでも出馬した。地元に戻った今も師弟関係は変わらない。
「首長裁量で使えるお金は本当に少ない」と地方分権を推し進めたい考えだ。趣味は空手。頑固な一方、ちょっぴりさみしがり屋な性格を自覚している。
一歩一歩、根気強く

北村誠吾氏(74)自民前職
親しみやすい人柄と個性的なキャラクターで愛され、衆院議員として7期21年を重ねたベテラン。「今回が最後という覚悟。未来を担う後進の育成もしないとな」と8選をうかがう。
地方創生担当相として全国を回り、人口流出に歯止めがかからない地方の現実を目の当たりにした。大学間の連携強化による意欲的な人材育成、地域一体となった創業支援で「稼げる地方」の実現を訴える。
離島の小値賀町出身。政治の力で島の生活が改善する様を見て政治家を志した。トレードマークは将棋の「歩」が装飾されたつけネクタイ。「一歩一歩、根気強く積み重ねることが政治には欠かせない」との思いで30年程前から愛用する。
「奉仕の心」で尽くす

萩原活氏(61)無所属新人
自他共に認める敬虔(けいけん)なカトリック教徒。毎朝6時に教会に足を運び、自身と向き合う。公認問題を巡る自民党内の内紛が続く9月末、2期目だった佐世保市議の辞職と衆院選への立候補を決意した。「しらけムードの選挙に有権者が関心を持ってほしかった」
酪農業や自動車販売の会社員、建設業を経て2015年に佐世保市議選で初当選。「奉仕の心」がモットーで、世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の登録や県道の混雑解消に尽力した。
所有者不明の土地や建物の利活用を進めるための法整備やアフターコロナを見据えた経済対策を訴える。趣味は車いじり。選挙カーの設計も自身が手掛けた。
学問一筋政治に挑戦

田中隆治氏(78)無所属新人
佐世保市の宇久島出身。選挙への立候補は2007年同市議選、無投票阻止のため名乗り出た19年同市長選に続き3度目になる。公約には水産業の振興などを掲げた。「自分にしかできないことがある。これは天命だ」
それまでは学問一筋だった。母校の神戸大で約40年間、船などのプロペラを動かすターボ機械の研究に取り組み、米国の大学にも留学。07年に退職後は「天国に近いところで過ごしたい」と長野県の斑尾高原でペンションを経営し、地元の観光協会理事も務めた。
衆院の解散日に出馬表明した今回は、神戸市に住民票を残したままの挑戦。反対する家族を説得し「今度こそは」と意気込む。