35周年「金曜ロードSHOW!」“テレビで観る映画”を守り続ける意味
- ️Fri Oct 23 2020
観るつもりなかった映画作品との“偶然の出会い”
「ちょうどテレビ朝日さんの『日曜洋画劇場』が終わり、『金曜ロードSHOW!』が最後の民放ゴールデンタイムの映画番組になった年でした。(映画番組の枠の減少は)やはり配信をはじめとするメディアの多様化が大きいでしょうね。テレビにおいても映画は録画やタイムシフト視聴されやすいコンテンツで、リアルタイム視聴の苦戦がさらに浮き彫りになった時期でした」
「『配信』というのは基本的に自分から情報を取りに行くわけで、つまりコアな映画ファンだと思うんです。観たい作品を自分の意志で観る。劇場に映画を観に足を運ぶのと同じです。一方でテレビはもっとライトと言いますか、わざわざ観ようと思わなかった映画との偶然の出会いを提供できるのが『テレビで観る映画』の価値ではないかと考えているところです」
映画館に気軽にアクセスできない層、特に子どもにとって、「テレビで観る映画」は貴重な機会。人生で初めて観た映画作品が『金曜ロードショー』だったという人や、これをきっかけに映画ファンになったという人など、「映画の原体験」として、『金曜ロードショー』が果たす役割は、昔も今も非常に大きい。