【リレートークON&OFF】飛び込み馬淵優佳 挑戦する気持ち、忘れずに
- ️産経新聞
- ️Fri Apr 08 2022
4月からミキハウスの所属選手になりました。昨年末に飛び込みの競技生活を再開し、2024年パリ五輪への出場を目標に練習に取り組んでいます。父の崇英(すうえい)コーチとの二人三脚で活躍し、兄のような存在である寺内健選手と同じ所属先で一緒に戦えるのがすごくうれしく、感謝の気持ちでいっぱいです。
17年にいったん競技を引退しましたが、昨夏の東京五輪の後、もう一度選手として挑みたいという気持ちが湧いてきました。現役復帰の背中を押してくれたのが、日を追うごとに成長していく2人の娘の姿でした。間近で子供たちを見ていて、たくさん学ぶことがあります。
特に感じるのが子供ならではの自由な発想です。ディズニーのキャラクターの塗り絵を一緒にするとき、私はシンデレラのドレスは水色、「美女と野獣」の主人公ベルのドレスは黄色に塗るのが当たり前だと思っていますが、娘は自由にいろんな色を塗ります。頭の中がまっさらな状態だから自由なのだと思います。
その点、私は生きていくうちに勝手な決めつけをして、考えが狭くなっていたように思います。例えば、自分の母がそうだったので「母親は家事をする」「子供にすべてをささげる」と、固定観念にとらわれすぎていたと気づきました。
私はもともと、何かに挑戦するのになかなか勇気が出ないタイプでしたが、母となった今でも、一歩踏み出すことで成長できるのではないかと気づきました。子育てをされている世の中のお母さん方には、これからも何かに挑戦する気持ちをずっと忘れないで持っていてほしいなと思います。
私の一番好きな季節が春です。一昨年に二女が生まれたときも桜がすごくきれいで印象に残っています。車で練習場に向かう通い道で、窓から桜が見えると明るい気持ちになれます。素晴らしい環境で競技をさせてもらっていることに感謝の思いを持って、まだまだ世界で戦えるというところをみなさんにお見せしたいなと思います。(談)
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ミキハウススポーツクラブの選手が自身の活動を通して競技の魅力などを発信します。