トランプ氏のパナマ運河管理権返還要求　領有権返還言及の米紙も　中国はパナマ主権を尊重　世界の論点

トランプ次期米大統領が最近、パナマ運河の管理権を米国に返還するよう訴え始めた。中国が中南米地域で影響力を拡大させていることが背景にあり、「領有権返還」の必要性にまで言及する米メディアも出てきた。パナマが反発する中、中国はパナマの主権を尊重すると強調。中国メディアは、独立自主の道を歩む中南米諸国が同氏の主張を聞き入れることはないと論じている。

背景に中国影響力を懸念（米国）

「パナマは想像を絶する通航料をぼったくっている」。強い調子でパナマ運河の管理権返還を要求するトランプ次期米大統領の発言の背景について、米国各紙（電子版）はパナマが近年、中国への接近を強め、米国の安全保障上のリスクが極めて高い点を指摘する。一方、トランプ氏の本気度や実現可能性については疑問視する見方もある。