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独占TV初放送!ジュラシック・ワールド』ザ・シネマ新録版 独占TV初放送!ジュラシック・ワールド』ザ・シネマ新録版

【2025年2月】

ザ・シネマによる吹き替えファンのための特別企画“ザ・シネマ新録版”。
2025年、第9弾となる新録版は、
スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮のメガヒット恐竜アドベンチャー
『ジュラシック・ワールド』新録版を制作!
「ジュラシック」シリーズ第4作となる本作を、
主人公オーウェン役(演:クリス・プラット)の“声優界のレジェンド”
山寺宏一をはじめ園崎未恵、戸谷菊之介、榊原優希ら
豪華吹き替えキャスト出演で、独占TV初放送でお届けします!

『ジュラシック・ワールド』ザ・シネマ新録版

(吹)ジュラシック・ワールド【ザ・シネマ新録版】

主人公オーウェン役には『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』『トゥモロー・ウォー』などでクリス・プラットの吹き替えを担当したベテラン、山寺宏一。ヒロイン、クレア役には『ワイルド・スピード』シリーズ(ジョーダナ・ブリュースター)や、エミリー・ブラント(『オッペンハイマー』『フォールガイ』)の吹き替えで知られる園崎未恵を起用。
騒動に巻き込まれるクレアの甥のミッチェル兄弟には注目の若手声優を抜擢。兄ザック役にはアニメ『チェンソーマン』の主人公デンジ役で大ブレイクした戸谷菊之介。恐竜好きの弟グレイ役にはアニメ『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』などへの出演で知られる榊原優希。二人はそろって「第18回声優アワード」新人声優賞を受賞している。
その他出演に落合弘治、田中美央、加瀬康之、関智一、小島幸子、増元拓也ら、超大作にふさわしい豪華キャストが集結した。

【声の出演】

山寺宏一
(オーウェン役 演:クリス・プラット)

園崎未恵
(クレア役 演:ブライス・ダラス・ハワード)

戸谷菊之介
(ザック役 演:ニック・ロビンソン)

榊原優希
(グレイ役 演:タイ・シンプキンズ)

落合弘治
(マスラニ役 演:イルファン・カーン)

田中美央
(ホスキンス役 演:ヴィンセント・ドノフリオ)

加瀬康之
(ウー役 演:B・D・ウォン)

関智一
(ロウリー役 演:ジェイク・ジョンソン)

小島幸子
(カレン役 演:ジュディ・グリア)

増元拓也
(バリー役 演:オマール・シー)

ほか

“新録版”放送記念スペシャルインタビュー【出演者編】

“新録版”放送記念スペシャルインタビュー【出演者編】

山寺宏一 ( オーウェン役 )

6月17日生まれ、宮城県出身。豊かな響きが持ち味の中低音をベースに、幅広い音域と圧倒的な演技力で、多彩な役柄を我がものとしてきた、日本を代表する声優の1人。ジム・キャリーやエディ・マーフィ、ウィル・スミス、クリス・タッカー、チャウ・シンチー、マイケル・キートン、ウィル・フェレル、クリス・プラット、ジョン・ハム、ジャン=クロード・ヴァン・ダム、ブラッド・ピット、ロビン・ウィリアムズ、トム・ハンクス、イドリス・エルバ、トニー・レオンなど数多くの洋画吹き替えを担当している。

山寺宏一

収録を終えられていかがでしたか?

今回1人で収録をさせていただいたので、あっという間だったなというのが、率直な感想ですね。このシリーズは『ジュラシック・パーク』から含めると6作品あるわけですけども、初めて携わることができたので。今回の収録に挑むにあたり、やはり最初から観ておかなきゃと思い、『ジュラシック・パーク』三部作、『ジュラシック・ワールド』三部作と全部観ました。その準備の時間の方が膨大だったので、特に収録があっという間だったなと感じたのかもしれません。
特に今回やらせていただいた『ジュラシック・ワールド』は劇場でも観た大好きな作品なので、練習というよりも、あらためて作品として観たかった。本当にいろんなシーンがあって。これを自分がやれるんだとドキドキしながら観ていたんですが、実はセリフだけ抜き出してみるとあっという間なんです。

これはアクションものにありがちなことなんですが、後半が特に早い。思ったより喋ってないんですよね。クリス・プラット自身は大変だけど、セリフは後半なくなってしまうんです。特に今回は、息は本人の息をそのまま生かして、というシーンが多かったので。だからもう終わっちゃうんだっていう寂しい気持ちがありました。早く2、3をやりたいなと。そんな話はいただいてないのに、勝手にそう思ってしまいました。

昔から「ジュラシック・ワールド」がお好きだったんですね。

特に最初の1作目が本当に強烈でした。しかもクリス・プラットが主演だと聞いて、これは参加できるかも!いややはりなかったか…という気持ちがあったので今回本当にうれしくて。

とにかく僕はクリス・プラットが大好きなんです。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のプロモーションで一度お会いしたこともあるので、より身近に勝手に感じてしまったということもありますし。俳優としての魅力がすごくある方なので吹き替えするのが楽しいんです。

来年はジュラシック・ワールドの新作もあることですし、2025年はどんな年にしたいですか?

『ジュラシック・ワールド』の新作については、自分には関係ないと思っていたのでまったくノーチェックでした(笑)。2025年は吹き替えをたくさんやれる年にしたいですね。僕はアニメの仕事も好きですけど、外国映画を吹き替えるという仕事が本当に大好きなんです。だからこういうザ・シネマさんのように、新緑版をつくると言ってくださるメディアがあることが本当に嬉しくて。今回は特集までやっていただけるということで、本当に声優冥利に尽きますよね。ただやれたということだけで喜んじゃいけないなと思っていて。これからも、山寺の吹き替えを見たいと思っていただけるように、まだまだ実力を磨いていかなきゃいけないなと思いました。

シリーズ第一弾の『ジュラシック・パーク』が公開されたのが1993年。それから30年以上の時を経て、吹き替えの環境も変わってきたのではないかと思うのですが。

それはすごくありますね。今回、『ジュラシック・パーク』を吹き替えで見返したんですが、富山敬さん、永井一郎さんら尊敬する先輩たちが本当にたくさん出ていて。当時の先輩は、なんであんなに個性的で、味があって、上手くて、今でも印象に残る人が多いんだろうなとあらためて思いました。

今は声優の数がたくさんいて、その中で切磋琢磨しているわけですが、昔は数十人かでまわしていたとか。1日にこういう長い尺のものを何本もやっていたという話も聞きますし。今は下手な人は少ないけど、とんでもなく個性的な人も少ないと言われています。だから本当に不思議だなと思うんですよ。でもおかげさまで僕は、そういう先輩たちともギリギリご一緒にお仕事をさせていただくことができて、その方たちの背中をいつも見ることができたので、いい経験だったなと思いました。

もちろん収録というのは、視聴者に見ていただくためにやっているわけですし、演出はディレクターさんたちがやるわけですから、判断は彼らにしてもらうわけですが、先輩も含めかけ合いをする共演者の目をすごく意識してましたね。驚かしてやろうとか、先輩に「こいついいな」と認めてもらいたいとか。コメディーならみんなを笑わせてやりたいとか。そういうのってものすごくドキドキするし、緊張もするんです。もちろん今もちゃんと緊張してやってますけど(笑)。でもそういう環境は本当に鍛えられたなという感じがします。

そうすると、今の吹き替え業界を盛り上げていかなければという思いも強いのでは?

たくさんの人に日本語吹き替え版が面白い、外国映画が面白いと思ってもらいたい。もちろん邦画もアニメもいいけれども、こういう外国映画を観る人がもっともっと増えてほしいなと思うんです。アニメで人気の声優のイベントなどの盛り上がりを目の当たりにすると洋画の吹き替えももう少し注目が集まったらといいなと思うことはあります。

2月、3月に山寺さんが吹き替えを担当した作品の特集を行う予定となっておりますが、その中でこれはぜひ観てもらいたいなという作品があれば。

それはもう全部ですよ。僕にとっては思い出深い作品ばかりです。でもその中でも『トゥモロー・ウォー』は同じクリス・プラットの吹き替えなのでぜひ観ていただきたいかなと。それと『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』は作品として僕が大好きな映画ですが、とても難しい役だったんです。おじいちゃんの姿で生まれて、肉体はだんだん若返るんだけど、経験は逆に重ねていくという役で。これをどう演じたらいいんだと悩みました。ブラッド・ピットはそれを身をもって演じたわけですから大変だったと思いますが、それを声で表現しないといけないわけなので。内容的に決して派手な映画というわけではないですが、自分の中ではものすごく思い出に残っている1本です。
でも全部観ていただきたいですし、かつてやった作品をもう一度放送してもらえるというのは本当にうれしいことですから。

では最後にザ・シネマ新録版をご覧になる視聴者の皆さまにメッセージをお願いします。

『ジュラシック・ワールド』は間違いなく面白い作品です。まだ見ていない方は騙されたと思って冒頭だけでも見てください。クリス・プラットは最初、なかなか出てきませんけど(笑)。すぐにその世界に引き込まれると思います。自分としても素晴らしい作品に参加することができてしあわせに思っています。

とにかくこの新録版を観て、評価していただければありがたいです。もし良いなと思っていただけたら、ザ・シネマさんにも、そして世の中にも遠慮せずにどんどん声を届けてください。2、3の新録版ができるかどうかは皆さんにかかっているので何卒よろしくお願いします。

園崎未恵 ( クレア役 )

2月7日生まれ、東京都出身。洋画吹替を中心にアニメ、舞台など多岐に渡る分野で活躍中。『ARGYLLE/アーガイル』(ブライス・ダラス・ハワード)、『フォールガイ』(エミリー・ブラント)、『ワイルド・スピード』シリーズ(ジョーダナ・ブリュースター)、『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』(ヘイリー・アトウェル)、『マイ・インターン』(アン・ハサウェイ)など。

園崎未恵

昨年の『ワイルド・スピード』に続き、2年連続で「ザ・シネマ新録吹替版」の収録に参加していただくことになったわけですが、今回のオファーを聞いたときはどう思われましたか?

『ジュラシック・ワールド』はいち観客として映画館で鑑賞していて、大好きな作品だったので。うれしいと同時に、わたしにやらせていただけるのかと。ビックリという気持ちもありました。去年の『ワイスピ』収録の時に「来年もぜひ呼んでください」とは言いましたが、それが本当に今年も実現して。わたしとしては大変ありがたく、うれしい限りです。本当にありがとうございます。

収録を終えられていかがでしたか?

収録はただひたすら楽しかったです。ボリュームのある作品なので、リハーサルは大変なんですけど、本番に入ってしまえばもう本当に楽しくて。恐竜ブームを通ってきた世代なので、公開時に観たときは普通に映画を楽しんでいましたが、今回の収録ではいちキャラクターの目線で物語を見ていくことになるので。より作品の中に深く入り込むことができて。今まで気付かなかったことに気付いたり、また違った発見があったりと、大変興味深い収録になりました。

ブライス・ダラス・ハワードさんを演じることになっていかがですか?

わたしがブライス・ダラス・ハワードさんを担当させていただいたのは2004年の『ヴィレッジ』というM・ナイト・シャマラン監督の映画からなのですが、あの時は盲目の少女という役柄だったんですけど、目線の使い方などのお芝居が本当にすばらしくて。すごい女優さんだな、と、とても印象に残っていました。あれから20年近くたったんですね……。その後はいろんな方がブライス・ダラス・ハワードさんの吹き替えを担当されてきましたが、ここ最近の作品で久しぶりにわたしも担当することになって。その流れで今回お話をいただけたのかなと。彼女もキャリアを積み重ねていく中で、いろんな役を演じる女優さんになったわけですが、わたしもわたしで20年の中で培ってきたものがあると思っていますので、そういう意味でも今回の収録は、お互いに積み重ねてきたものの重さを確認していくような、何か邂逅めいたものを感じています。

ブライス・ダラス・ハワードさんが演じるクレアというキャラクターについてどんな印象がありますか?

音響監督の日向泰祐さんと話したのは、クレアというのはもちろん仕事ができる人ではあるんですが、どこかで“仕事ができる自分”を演出している節がある人、というか。常にそういう“理想の自分”でありたい人なんじゃないかということでした。元カレのオーウェンとうまくいかなかったのは、ささやかな齟齬(そご)もあったのでしょうが、そちら側にのめり込んでしまうと、その理想とする“できる女性像”を崩されてしまうのでは、という感覚があったんじゃないかと思うんです。きっと気を張っていて余裕がなかったのでしょうね。家族や仲間たちと時間を共にして、思い通りにいかないことを経験して、強制的に彼女の中の器を広げさせられて、少しずつ自分に対して余裕が出せるようになったのかなと思います。

オーウェン役のクリス・プラットさん役には山寺宏一さんが担当されています。

わたしは以前、俳協演劇研究所という、東京俳優生活協同組合(俳協)が運営している俳優養成所に通っていたんですが、実は山寺さんはその養成所の先輩なんです。私が在籍中に山寺さんがバナナフリッターズ(※日髙のり子、関俊彦と組んでいた声優ユニット)のために、養成所が使用しているお稽古場に来られていたことがあって。そこですれ違ってご挨拶したのが初めての出会いです。それから業界に入って何度か山寺さんとお仕事でご一緒して、ある時その話をしたら、「てっちん(手塚敏夫)の教え子なの? そういうことは早く言ってくれなきゃ」と(笑)。それからは現場で会うと「元気?」と声をかけてくださって、いつも気にかけてくださいました。だから今回こうやって共演させていただくことができて、本当に光栄ですし、うれしいです。

2025年の目標はありますか?

昨年はありがたいことに、いろいろなお仕事をさせていただいたので、まっさらな気持ちで映画館に行く、という機会がなかなか取れなくて。テレビ放送や配信などで映画はいろいろ観ているんですが、劇場に見に行くのは、ここ最近は自分が関わった作品がほとんどでした。なので今年は仕事で関わっていない作品も映画館で観る機会をもっと増やせるようにしたいなという気持ちがありますね。わたしも映画が大好きでこのお仕事をやっているので、たくさんの作品に触れて、恩返しというか、吹き替えの魅力とか、どんどん伝えていけたらいいなと思っています。あとは健康に気を付けて、お仕事たくさん頑張ります、という感じです。

では最後にザ・シネマ新録版をご覧になる視聴者の皆さまにメッセージをお願いします。

おかげさまでザ・シネマさんの新録版にも2年連続で関わらせていただくことができて。本当にありがたいなと思っています。それなりに長らくこの仕事をやらせていただいておりますが、こういう貴重な機会をまたいただけてうれしかったですし、既に観た作品でも新録というフィルターでまた違った味わいを感じていただけたら。“吹き替え”という仕事を通じて、これからもお客さまが映画を楽しむための一助となれたらいいなと思っています。

戸谷菊之介 ( ザック役 )

11月30日生まれ、東京都出身。繊細で印象的な声質と、役に深く入り込む高い演技力で、アニメやゲームを中心に幅広く活躍。『第十八回声優アワード』新人賞受賞。『チェンソーマン』デンジ役、『UniteUp!』清瀬明良役、『七つの大罪 黙示録の四騎士』ドニー役、『柚木さんちの四兄弟』柚木尊役、『逃げ上手の若君』吹雪役、『ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック!』ミケランジェロ役など。

戸谷菊之介

榊原優希 ( グレイ役 )

9月18日生まれ、岡山県出身。キャラクターの内面に寄り添い、繊細でリアルな感情を表現する演技力と柔らかく透明感のある声質で注目を集め、多くの作品で活躍。『第十八回 声優アワード』新人賞受賞。『ヒプノシスマイク』四十物十四役、『あんさんぶるスターズ!!』名都神無役、『Readyyy!』上條雅楽役、『刀剣乱舞ONLINE』京極正宗役、『アルゴナビス from BanG Dream!』宇治川紫夕役、『ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック!』ドナテロ役など。

榊原優希

収録を終えられていかがでしたか?

戸谷:やはり榊原さんと一緒に録ることができたということが大きいように思うんですが、めちゃくちゃ楽しく掛け合いすることができました。『ジュラシック・ワールド』という素晴らしい作品に参加できた、という高揚感とともにアフレコ、吹き替えに臨むことができて。結果すごく良いものになったのではないかなと思いますし、最高の体験でした。

榊原:僕もはじまる前から本当に楽しみで仕方なかったんです。小さい頃からこの一連の『ジュラシック・パーク』シリーズが大好きで。母親とかに「何回観てるの?」と言われるくらい、何度も観ていた作品でしたから。だから自分があの『ジュラシック・ワールド』を吹き替えることができるなんて、ものすごく例えようのない感覚でしたね。しかも別の現場でもよくご一緒している戸谷さんと兄弟役ということでリラックスできましたし、戸谷さんとは以前、別作品で兄弟役をやらせていただいたこともあったので。「すでに兄弟じゃん」という感じで。収録を終えて本当に夢心地でした。

今回、新録版に参加してみていかがでしたか?

戸谷:山寺(宏一)さんのオーウェンの声がめちゃくちゃカッコ良くて。オーウェンが「俺がアルファだ」というシーンなんですが、僕らも思わずテイクが終わった後に「今のカッコいい!」と言ってしまったくらい、山寺さんのセリフに聞き入ってしまいました。実は今回、実写の吹き替えがはじめてだったので緊張していたんですが、榊原さんとご一緒できるということで緊張もほぐれて。しかも他のキャラクターの声を聞きながら収録ができるということで、テンションも上がりましたし、勉強にもなりました。すごく楽しくできてよかったです。

榊原:今回は収録された声を聞きながら。そこに掛け合う形でテストをしたんですが、やはり皆さんの緊迫感というか、声の力に圧倒される自分もいつつ。皆さんの声に引っ張っていただけました。でもついつい「うわー、素敵な声やな……」と聞きほれてしまってしまうところもたくさんあって。気付いたら「あ、自分の番だ!」みたいな感じになってしまうこともあって。それくらいのめり込んで聞き惚れてしまいましたけど、すごく良い経験になりました。

お互いのキャラクターについてはどう思いましたか?

榊原:戸谷さんのセリフはめちゃくちゃザックくんでした(笑)。それこそザックくんの声にも聞き入ってしまって。自分のセリフを忘れかけてしまったくらい。戸谷さんのセリフは、ちょっとまだ未熟なところはありながらも、心は優しいお兄ちゃんな感じがあって。とても良かったですよね。

戸谷:ありがとうございます。それはグレイについても同じことが言えます。グレイは無邪気というか、元気な子で。恐竜に興奮してるシーンとかはまさに榊原さんにピッタリだなと思いながら一緒にやってました。

アニメ版の収録と、吹き替えの収録との違いは感じましたか?

戸谷:僕は実写の収録がはじめてだったので。どうしたら良いのか、まったく分からなくて。だからとりあえずアフレコと同じようにタイムを書いたりして準備をしました。実際にやってみると、やはり原音がある、というのがアニメのアフレコと違うところだなと思って。実際に原音で聞いてみると、このセリフはこんな温度感なのかとか。顔ではむちゃくちゃ演技してるけど、意外と声色はあえて普通に言っているなとか。そういうことを考えながら演技をするのが外画とアニメの違いだなと感じました。

榊原:ディレクターの日向(泰祐)さんから言われたのは、実写になればなるほど、画面の情報量が多くなる、ということ。やはり実写と比べて、アニメの画面は簡略化されているわけなので。実写に情報量の多い演技をのせてしまうと、情報過多になってしまい、違和感が生まれるからあえて削ぐことも大切なんだと。それはものすごく参考になる意見だなと思いました。

本作の役づくりはどうされたんですか?

戸谷:ザックで言うと、一番核になるのはグレイとの関わり方が変わっていくところだと思うので。最初の方はまさに思春期というか、その頃の気持ちってどんなんだったかなということを思い出しながら演じました。逆に後半にいくにつれて、不安がっているグレイを元気づけるようになる、というか。そこの温かさみたいなものというか、最初と最後で変わっていくようなところは結構意識してやりました。ディレクターからのディレクションでいうと、ザックもグレイを元気づけようとしているけど、実はザックも怖がっているんだ、と言っていただいて。それはものすごく納得したところでした。

榊原:僕でいうと、自分とかなり年齢的にかけ離れているなというのがあるんですが(笑)。ただ僕の場合は逆に、自分が子どもだと思ってやると、子供になりすぎてしまう。アニメーションの方が合うよね、というくらい子どもになってしまう気がして。だから子どもということを意識から外すというか。子どもを演じるというよりはグレイを演じるんだ、という気持ちで役づくりをしたのですが、最初は少しやりすぎたところもあって。ディレクターからは、もうちょっと子どもらしさがあってもいいよ、という風に言われて、そこは調整しました。ただ最初に、子どもだということは考えすぎないように、という前提でやらなかったら、それこそ情報が多くなりすぎたかもしれないなと思うので。その調整はやって良かったなと思いました。

これから新録版を見る方へのメッセージを

戸谷:自分にとってはじめての吹き替えなのですが、まだ完成版を観ることができていないので、早く完成版を見たいなと思っています。ただ『ジュラシック・ワールド』自体、とても面白い作品ですし、僕らも吹き替えをしてみて、すごくいいものができあがったと思っているので。ぜひ観ていただいて、一緒に『ジュラシック・ワールド』の世界を楽しんでいただけたらと思います。グレイもめちゃくちゃかわいかったし吹き替えも良かった。この兄弟で一緒に収録できて嬉しかったです。

榊原:やっぱりあらためて吹き替えをしてみて。本当に素敵な作品だなという思いを噛みしめた、そんな収録でした。自分たちのパート以外も、いろんな方々の吹き替えを聞いてみて、しびれるな、かっこいいな、ここ面白いなと感じるようなシーンがたくさんあったので。ぜひいっぱい楽しんでいただけたら嬉しいなと思います。とにかくザックくんが最高なので注目してください!

“新録版”放送記念スペシャルインタビュー【スタッフ編】

“新録版”放送記念スペシャルインタビュー【スタッフ編】

日向 泰祐(吹替え版演出)

株式会社東北新社 音響字幕制作事業部
主な演出作品:「ブリジャートン家」「ウェンズデー」「タルサ・キング」「アイアンクロー」「Fighting with my family」「グレタ」「フェイフェイと月の冒険」他多数

日向 泰祐

今回の新録版制作について

吹き替えというのは常に変化していくもので、ファッションやグルメと同じようにその時代に沿ったブームや特徴が反映される。今回「ジュラシック・ワールド(2015年製作)」を新録する際に大切にしたのはその点で、今だから出来る吹き替え版を意識して作品と向き合ってみました。2015年当時はまだ若手だったが10年という時を経て中堅やベテランになった役者さんたちを多く巻き込み、満を持して吹き替えたジュラシック・ワールドです。

山寺宏一さんの収録を終えて

コロナ禍を経て、映画館から配信サービスなどのプラットフォームに広がっている吹き替え業界。そんな吹き替え業界に求められ続けている山寺さんは、今回の現場でとても心強い存在でした。一緒に仕事をして感じたのは「作品を視聴者にどう伝えるか」を最優先に演じているのだなというところ。吹き替えの難しいところであり、楽しさの魅力の1つでもある「オリジナルの音」を日本語の演技でどう表現しているか、是非今回の新録ジュラシック・ワールドを鑑賞して体感して頂きたいと思います!

井伊 直子

株式会社AXN ザ・シネマ事業部
過去に『セント・エルモス・ファイアー【ザ・シネマ新録版】』、『ワイルド・スピード【ザ・シネマ新録版】』などを手掛ける。

ザ・シネマ新録版とは

開局以来、ザ・シネマは吹き替え版の放送に力を入れ、数多くの吹き替え版を放送してきました。各配給会社、各TV局の担当の方々がキャスティングにこだわって、作られてきた、それぞれのオリジナル・バージョンが、世界に類を見ない日本の吹き替え文化を作ってきたと思います。ザ・シネマでは、地上波吹き替え版、劇場版、ソフト版と、ひとつの作品でもできるだけ多くのバージョンをお届けしたいと考えていますが、その中でもザ・シネマ新録版は、吹き替えファンの方が見たいものを作る、ザ・シネマならではのこだわりの吹き替え版です。

『ジュラシック・ワールド【ザ・シネマ新録版】』のみどころ

2025年のザ・シネマ新録版は『ジュラシック・ワールド』をお届けします。主演のオーウェン役にクリス・プラットのFIXED声優、山寺宏一さんという、夢のコラボが実現。そして、今回の制作にあたり、レジェンド声優、山寺さんのキャスティングに加え、色のついていないザックとグレイの兄弟役には新しい才能の起用にチャレンジしたいと考えました。日向ディレクターのアイディアで戸谷菊之介さん、榊原優希さんという、今、注目の若手声優の二人を起用しました。洋画の吹き替えのキャリアは浅いお二人ですが、今年の第十八回声優アワード新人賞受賞の実力者、アフレコでも、兄弟役としてフレッシュで息ピッタリのコンビを聞かせてくれました。大御所の山寺さんにも新人時代があり、その目の前には先輩としてたくさんのレジェンド声優さんたちがいました。昭和、平成、令和と「吹き替え」は続いていきます。これからの吹き替え文化をつないでいく若い世代の才能にもご注目下さい。

新録吹替を楽しみにしている視聴者にメッセージをお願いします

山寺さん、戸谷さん、榊原さん、クレア役にブライス・ダラス・ハワード役でおなじみの園崎未恵さん、他、脇を固めるベテランから、今勢いのある方々まで、オール声優キャストでお届けするザ・シネマ新録版『ジュラシック・ワールド』をお楽しみに!

プレゼント

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    応募期間 :2025年1月21日(火)~3月31日(月)23:59

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    応募期間 :2025年1月21日(火)~3月31日(月)23:59

ザ・シネマ新録版 HISTORY

これまで作られてきた
ザ・シネマ新録版を振り返る!

2011年3月

『ブレードランナー ファイナル・カット』

後にソフトにも収録!

磯部 勉(ハリソン・フォード)
谷口 節(ルトガー・ハウアー)
岡 寛恵(ショーン・ヤング) ほか

2017年12月

『プロメテウス』

後にソフトにも収録!

佐古真弓(ノオミ・ラパス)
宮本 充(マイケル・ファスベンダー)
本田貴子(シャーリーズ・セロン) ほか

2019年2月

『LIFE!/ライフ』

堀内賢雄(ベン・スティラー)
安藤麻吹(クリステン・ウィグ)
山路和弘(ショーン・ペン) ほか

2019年7月

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』

宮内敦士(トム・ハーディ)
本田貴子(シャーリーズ・セロン)
安原義人(ヒュー・キース・バーン) ほか

2020年12月

『ハドソン川の奇跡』

江原正士(トム・ハンクス)
木下浩之(アーロン・エッカート)
清水はる香(ローラ・リニー)ほか

2021年11月

『シャザム!』

草尾毅(ザッカリー・リーヴァイ)
加藤亮夫(マーク・ストロング)
林勇(アッシャー・エンジェル) ほか

2022年11月

『セント・エルモス・ファイアー』

新祐樹(エミリオ・エステヴェス)
武内駿輔(ロブ・ロウ)
畠中祐(アンドリュー・マッカーシー) ほか

2024年1月

『ワイルド・スピード』

楠大典(ヴィン・ディーゼル)
高橋広樹(ポール・ウォーカー)
甲斐田裕子(ミシェル・ロドリゲス) ほか