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日経スペシャル ガイアの夜明け : テレビ東京

日経スペシャル「ガイアの夜明け」 12月13日放送 第191回

我が家は大丈夫か!?
~そこにある倒壊の危機~

千葉の姉歯建築設計事務所が、マンションなどの耐震強度の計算書を改ざんしていた問題が発覚し、これまでに全国12都府県で55の偽装物件が報告されている。姉歯事務所が設計に関わった建物は、ホテルや一戸建て住宅も含め全国に約200件もあることが分かり、「耐震強度偽装問題」の衝撃は日本中に広がった。しかも、本来不正を見抜くはずの民間検査機関や自治体のチエックが機能していなかったことが発覚。さらに、国交省の検査機関への監督体制も十分でなかったことまで露呈した。
阪神大震災の記憶も覚めやらぬ中、地震が頻発する日本で、最も重視されるべき建物の耐震対策は、なぜ見落とされてしまったのか?番組では、その背景を検証するとともに、同じく倒壊の危険性をはらんでいながら放置され続けている老朽化マンションなどの現状をレポートする。


姉歯建築士は今回の偽装について取引先から、建築コストを下げるために圧力をかけられたと発言している。その真偽は分からないが、2000年に入ってからマンション市場は供給過剰に陥り、業界は激しいコスト競争にさらされていた。果たして、事件が起きた背景には何があったのか?
今回、偽装が発覚したディベロッパーの関係者らに取材した。また、今回の事件発覚以降、客へのイメージアップや対応に追われるマンション業界の闘いも紹介する。


35年ローンで手に入れた夢のマイホームに、偽装の疑いがあるとしたら?ヒューザーが手がけたマンションに暮らす、ある住民を取材。 有給休暇をとり、構造計算の確認やディベロッパーとの交渉で忙殺される…そんな、サラリーマン夫婦に突如襲いかかった非日常の生活に密着した。


川崎市や横浜市は耐震に問題のあるマンションに対し使用禁止を命令し、住民に対し退去勧告を出した。倒壊する危険性が高いため、人命を優先しての判断だった。
その一方で、偽装マンション同様に倒壊の危険性が高い住居に住み続けている住民が、現在もたくさんいる。実は手抜き工事の欠陥住宅を含め、現行の耐震基準に達しない既存不適格住宅は全体の4分の1、約1150万戸もあると推計されているのだ。
中でも、高度成長期に建築された築30年を超える老朽化マンションは現在の17万戸から、15年後には100万戸に達する。東京三ノ輪の築77年のアパートの住民の様子と建替え問題の難しさをレポートする。


耐震強度の偽造が発覚する一方で、地震対策に真剣に取り組む住宅メーカーが今、力を入れているのが免震住宅だ。建物そのものを頑丈にする耐震住宅では、建物は倒れないのに、家具などの下敷きで死傷するケースがあった。 この欠点を補うのが、建物と基礎の間に揺れを制御する装置をつける免震住宅だ。「揺れない住宅」そのビジネスの最前線を追った。